……制服少女の前に現れた……

あるまん

其の1

 男の腕の指先から前腕の半分程度が消えていた……先程迄確かに合った筈なのに!




 次の瞬間、私の着ているキャメル色のブレザーが横一文字に……チェックのネクタイも、白のブラウスとインナーも、ちょっと背伸びしてワンカップ上にしたブラも、すっぱり……肩から肩へ丁度バストトップを通る様に……「斬られ」た!


 その隙間から隠していた私の胸が、乳首まで露になる!




 「……き、きゃアモゴモゴ……」


 叫び声をあげる間もなく黒い手袋をした……先程まで男の腕についていた筈の手に口を塞がれる。


 「静かにしろ……」


 抑揚を感じさせない声と共に、男のもう一つの手が私の着られたブラウスを掴み下にずり下げる!


 「!!!!!」


 私は塞がれた口から唸り声をあげ男の手の平に噛みつくが、男は平然とした表情で




 「……やはり「闇天使」の一族か……」


 ……私の胸にある深紅の十字の痣を見てそう呟いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る