☆☆肌を重ねて使うエロい治癒魔法は実在した!
俺も若者である。
内心で今晩のことを期待していた。
クローディアは積極的というか、獣欲的というか、なんか頼めばなんでもさせてくれそうな雰囲気があった。
もしかして俺は今夜、大人の階段を上ってしまうのではないか!
そう期待しながらふわふわの黒猫を膝に乗せて、カウンター席で締めのパイ包みのシチューをいただいた、その矢先のことだった。
「ミャァー」
「ん、どうした? どこか撫でて欲しいのか?」
「ミャッ!」
「痛っっ?! 何を――って、あ!」
クローディアが噛みついた中指で、サーチペアリングが青く輝いていた。
これは対となる指輪に反応して輝く出会い系アイテムである。
つまりは白騎士シペラスが近くにいるということだった。
席を立ち、十六夜亭の店内を見回した。
白くて絶対領域がエロかわいいピカピカの白騎士の姿はどこにもない。
と思いきや、シペラスがちょうど店に入ってきた。
ただし、無事とは言い難い状態で。
「あ、あぁ……ミフネ……様……。や…………と……」
装備はボロボロ、全身擦り傷だらけ。
頭から血を流し、それが胸元に流れつたった酷い姿で、彼女は店の入り口に倒れ込んだ。
「シペラスッ!!」
「ぁ、ぁぁ……会い……たかっ……た……」
彼女に駆け寄り、怪我の状態を確かめた。
鎧の傷に対して、肉体の怪我はやや浅い。
あの晩に彼女に与えたガードリングは、ヒビだらけの壊れかけに変わっていた。
「知り合いだ、部屋に運ぶ。治療を手伝ってくれ、クローディア」
意識のないシペラスを抱き上げて部屋に運ぶことにした。
流血した怪我人だろうと十六夜亭のおばちゃんは嫌な顔一つしなかった。
「その騎士様、大丈夫かい? よければ医者を呼ぶかい?」
「いや、この時間じゃな……。でも大丈夫だ、ちょっと医者のアテがあるんだ」
アテになりそうな黒猫を背中に、俺は2階の奥の部屋にシペラスを運んだ。
何があったかわからないが、無事とも言えない酷い状況だが、とにかく生きてまた会えてよかった。
部屋の床に運んでみると出血は大したことなく、致命傷となる深い傷もないことがわかった。
俺はバンダナで頭や擦り傷の血を拭ってからベッドに運びなおした。
「よかった……心配させやがって……」
「みゃー」
「ああ、せっかくきてくれたのに悪いな。悪いがクローディア、コイツを直す魔法とか――うっ、うおわぁぁーーっっ?!!」
後ろを振り返ると人間形態のクローディアがいた。ただし、なんの断りもなく突然の、マッパ形態で。
「邪魔……どいて……」
「いやなぜ脱ぐしっ!? う、うぉっ、おぉぉぉ……!?」
クローディアは隠そうともしなかった。
俺が作ったエロい美少女フィギュアに負けず劣らずのツンと突き出た大きな乳房と、女性的な下半身を揺らして、邪魔な俺を蹴り飛ばして前に進んだ。
「まずは……脱がす……」
「いやなんでっ!?」
「いいから……脱がすの、手伝って……」
「よくわかんないけど、治療してくれるって、ことか……?」
「うん……そのためには、裸での触れ合いが……必要……」
「……マ、マジ?」
治療と言うので脱がすのを手伝った。
鎧の下は綺麗で、大きな怪我もなく安心した。
しかしこの全身の傷では、完治まで短くとも半月がかかる。
痛みを堪えるだけでも辛いだろう。
「そっちの足……上げて……?」
「マジでそれ俺がやんのっ!?」
「一緒にー……テンプルナイトのー……パンツを脱がせたー……思い出ー……」
「目つぶってるから早くしろ……っ!!」
パンツを脱がせるのを手伝った。
それからゆっくりと目を開く。
マッパの黒い女にマッパにされた白い女は、黒い女にのしかかられていた。
「な……何やってんの……?」
絡み合う女体、尻が2つ、つぶれた胸が4つ、白いふとももが4つ、それがスリスリとくねる。
クローディアは裸体を隠そうともせずに、ふとももとふともも、乳と乳、頬と頬を重ねて、妖しげに輝くな紫色の粒子を辺りに浮遊させた。
「治療……」
「な、なんで!? 緑にキラーンって光る普通の回復魔法はっ!?」
「黒魔導師は……ヒール、使えない……。ふぅ……ふぅ……んっ、んん……っ、この子、肌、すべすべで、気持ちいい……♪」
すっごい!
すっごいいかがわしいよ!
いかがわしいけど、超絶景すぎる……。
とにかくこの方法でシペラスの傷を癒せるのなら、エロいエロくないはどっちでもいいだろう。
「う……っ、ぁ……ぅ、ぅぅ……っ」
「何してるの……? 麻酔、して……?」
「まさか麻酔って、これのことか……?」
苦しそうなクローディアの頭を器用さ9999のジェントルタッチで撫でると、苦悶の表情が安らいだ。
すごい、俺の力、本当に麻酔として機能してる……。
「はぁっ……はぁっ……♪ この子、気持ちよさそう……、あっ、あん……っ♪」
「うっ、うお……っ!?」
枕元からの眺めはまさに天国だった。
上半身の見たいところが全部見えてしまってた。綺麗な乳房と乳房がぶつかり合って、妖しく絡み合っていた。
だけどその先っぽと先っぽを擦り合わせるのは、本当に、治療……?
気になったので聞いてみた!
「治療……です……。こうして……神経と、神経を重ねることで……んっ、んあ……っ、ふああああーっっ♪ す、すごい……♪」
「い、異世界、すごい……! 肌を重ねて使うエロい治癒魔法、実在したのか……!」
「ふふ、変な人……。じゃあ、少しだけ……サービス……。ここに、左手を、どうぞ……?」
「……マ、マジ? マジでいいの……?」
俺の目先から約40センチの距離に『おっぱいぷるんぷるんっ!!』な天国がある。
開放的な黒にゃんこは、そこに手を突っ込んでもいいという。
「この子も、私も、貴方に触られたい……。早く、ここに、きて……♪」
むにゅりむにゅり、ぷるんぷるんと暴れるそれは餅製造機。
4つの混じり合わぬ餅が隙間なく密着し、赤い先端をぶつけ合ってバルンバルンと跳ねる地上の楽園。
そのすべやかなる楽園に俺は左手に差し込むと、月並みに言って、俺は、この世に生まれた真の意味を悟ったのだった……。
そう、そうだったのだ。
俺はこの谷間に手を突っ込むために生まれたんだね、お母さん……。
ただの餅ではないのだよ。
それは強い自己主張をする4つの突起を持つ、シルクよりもなめらかな、30センチ平方の地上の楽園なのだよ。
「はっ、はぁぁ……っっ、い、いい……♪ やっぱり……この手……気持ち、いい……っっ♪」
「ぅ……っ、ぁっ、ぁぁ……っ、はぁぁ……っ♪」
下は満身創痍の怪我人だというのに高ぶる2人の感度、痛みとはほど遠い甘い嬌声、白と黒のビンビン物語。
自らを慰めるように胸を擦り付けるクローディアの行為がたまらなくエロい。
「あっ……くる……あっあっあっあっ、んっ、んううぅぅ……っっ♪♪!!」
「ぅ……ぁ、ぁぁ…………っっ!?」
やがて訪れた激しい高ぶりにクローディアは全身を弾ませ、それに共鳴するようにシペラスも身を震わせて、最後はぐったりと俺の左手をサンドイッチにして動かなくなった。
「き、傷が、全部消えている……っ、アンズちゃんのヒールより、すげぇ……っ」
すみません、おっぱいに夢中で他に意識が向いていませんでした。
痛ましいシペラスの全身の傷は跡形もなく治癒していた。
そこにあるのはただの安眠、安らかな寝息だけ。
さて、ここで問題発生です。
またもや収まりが付かないままで残されてしまった俺は、いったいどうすればよろしいでしょうか?
「…………ふぅ」
どうもこうもない。
収まりが付かないなら、収まりを付ける。
これでまるっと全部解決。
ふぅ……っ。
下に降りて久しぶりにビールでも頼むかな。
賢者にでもなった気分の俺は30センチ平方の地上の楽園を左手と記憶に焼き付けつつ、部屋を出て、酒場の陽気な連中と騒がしい夜を過ごしたのだった。
ふぅ……っ。
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