第44話
「わっ……!」
はっと顔をあげればいつの間にか出かけていたはずの修哉が副社長室に戻ってきていた。私は思わず口元を覆った。
「しゅ、修哉いつの間に……」
「さっき帰ってきたが、恋がなにやらスマホを見ながら考え事してたみたいだったからな」
「恥ずかしい……」
「俺は嬉しいけどな」
そう言うと修哉は私の頭をそっと撫でる。修哉とはまだキスすらしていない。修哉は私の気持ちが固まるまでスキンシップは手を繋いだり、髪や頬に触れるだけにすると言ってくれており、有言実行してくれている。
「もっと俺に溺れてくれて構わない。むしろ全力で溺れさせてやる」
「や……ちょっと……」
「毎日口説くもんだな。俺の言葉に顔を真っ赤にする恋が最近可愛くて仕方ない」
修哉は二人きりになれば必ず可愛い、綺麗と私に甘い言葉を連発してくる。
「も、やめて……恥ずかしいよ」
「じゃあ今日はこの辺りにしておく。それにもっと恋とこうやっておしゃべりしてたいが、もうすぐパーティーの時間だしな」
「あ、うん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます