2回目の入院

 1回目の入院で全回復したと思った?

 ……なんと10月上旬にまた腹痛が再発してしまい、外来受診後に再入院になってしまったのだ。1週間前の外来(採血あり)の時は異常なかったのに。こうして2回目の入院生活が始まってしまった。


 1回目でさんざん病棟にいたことを考え、今度はiPadやイヤホン、洗面道具などを用意したうえで入院に臨んだ。病棟の看護師さんたちには「また入院になったの?」とか「またいらっしゃい」と言われる始末。喜んで入院しているわけではないが。


 また絶食になったが、今度は短期間だったため首のカルーテルはつけてない。しかし、採血や点滴つけるために針を刺そうとしても通らない。まだ血管がボロボロで血が出てこないのだ。

 どうやってやったかって? 医師がエコー(腹部とかやるやつの簡易版)を運んできて、血管を探しながら刺すのだ。しかも2台で両腕からやれば楽という理由で両端にエコー機材を置いた状態でやったこともある。この時は病室が2人部屋で窓側に患者がおらず、ほぼ貸し切りだったので誰もいなかった夜だったのが救い。ただし3時間ぐらい点滴がつながらなくて困ったが(その前に夜勤の看護師総出で腕を触られていた)

 これ、外来の時は銃みたいな大きな長方形の機械で青い光(?)をつけると血管を浮き上がらせるやつを使っていた。もちろん、なかなか血が取れない自分だけ。そのことを看護師や医師に話したら「あれ、うちの病院にあったんだ」という。外来と病棟で違うんだね。


 この時、病室でたまたまミステリ特集のデジタル版『ダ・ヴィンチ』を読んでいたら、同い年の医師が鮎川哲也賞を取ってデビューするとのこと。気になって取り寄せたのが山口未桜みおの『禁忌の子』だった。発売日にエゴサしてたら、著者のXには「消化器専門医」と書いてあるではないか。抗生物質であまり動かせない腕で買いましたとかそういうコメントしてフォローしたら、まさかフォローバックしていただけるとは思っていなかった。奇妙なご縁である。

 これが、やがて人生を変えるとは思っていなかった。

 

 それ以外だと、airPodsとイヤホン、ヘッドフォンが見事に同時に壊れて4万近くするワイヤレスヘッドフォンを奮発して買ったり、小説とマンガを数冊取り寄せたりと自由にやらせていただいた。こうしているから、看護師も帰ってきたとかいうんだろうな。おかげで退院時の荷物が増えてしまって母親に怒られた。


 またまた大腸内視鏡検査(発売日の翌日がそうだった)とかCTとかやったものの、3週間弱で退院できた。今回も手術はなかったが、どうやら虫垂ちゅうすい、大腸あたりが腫れているらしいというのも分かった。

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