第二章:ダイバー就任
面接が終わり、初出勤の日がやってきた。エドは潜行部門に足を踏み入れると、オスカーが待っていた。彼はエドに、潜行部門での役割について詳細に説明を始めた。
「私たちは『ダイバー』『サポーター』『技術エンジニア』『リサーチャー』の四つの役割に分かれている。」オスカーの言葉に、エドは耳を傾けた。「研究所付近のガス発生地点を私たちは『ポイント』と呼んでいて、そこには独自の進化を遂げたNGC:0という生命体が存在している。」
オスカーは続ける。「ダイバーの役目は、ポイントに潜行してサンプルを回収すること。ガスや地下資源、そして研究所の遺産が対象だ。サポーターはダイバーをサポートし、彼らが安全に任務を遂行できるよう助ける。技術エンジニアは、ダイバーが着用する潜行服、つまりガスダイビングスーツのメンテナンスや機能の追加を担当する。そしてリサーチャーは、回収したサンプルをもとに潜行服の改良やNGC:0の研究を行うんだ。」
エドは、これからの仕事に対する期待と不安が入り混じった。新たな役割が彼にどんな挑戦をもたらすのか、興味が尽きなかった。
オスカーは思い出したように言った。「そういえば、エドの役割を伝えていなかったな。」
エドは自分がリサーチャーに就きたいと考えていることを心の中で強く願った。水資源の研究や改良に貢献したい、そう思っていたからだ。しかし、オスカーが続けてこう言った。
「俺と同じダイバーだ。」
その言葉に、エドは驚きと戸惑いを隠せなかった。「ダイバーですか?でも、私はリサーチャーとして…」
「確かに、君は優れた研究者だ。しかし、今はダイバーとしての経験が必要なんだ。実際に潜行して、現場を知ることで、リサーチャーとしての視点が広がる。だから、まずはダイバーとしての任務をこなしてほしい。」オスカーは真剣な表情で説明した。
エドはその言葉を噛みしめるように受け止めた。ダイバーとしての役割は危険を伴うが、その経験が将来の研究にどれほど役立つかを考えると、心の中に新たな決意が生まれてきた。
「分かりました、頑張ります。」エドは自らに言い聞かせるように答えた。
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