第207話

お料理がなくなる頃、パパが私にプレゼントをくれた。




入学祝いだって。




差し出されたお年玉袋みたいな小さい袋を受け取って破る。




そこから出てきたのは、銀色の鍵だった。




「カギ?」


「そっ!家の鍵よ」


「大切に持ってなさい」


「うん!」




家の鍵、貰っちゃった……




横から元気が、ものすごく羨ましそうに見てる。


いいでしょ、って自慢したら意地悪かな。




友達で持ってる子もいたけど、うちはママがいつも家にいるから私にはいらないものなんだって思ってた。




でも本当は、鍵を持つことに憧れてたからすごく嬉しい。




それに、もうおとなだって認められたみたい。

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