第169話

「……謝りたくないんだ」




バーベキューを堪能してた私はハッと我に返って、再び純くんの頭を見つめた。




「なんで?」




もう一度聞いてみる。




純くんはちょっと躊躇いながらも口を開いた。




「悔しいから」


「?」


「おれ、葉月が好きなんだ」


「えっ!?」


「なのに、葉月は父さんが好きで、」


「……」


「……」




そうだったんだ。




純くんもちょっと切ない恋をしてたんだ。




そっか。




私には想像もつかないくらい、苦しかったのかな。

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