正太郎
第1話
熱い。
身体が燃えるように熱い。
どうやらまた熱が上がってしまったみたいだ。
二十帖の広い和室の真ん中で、ひとりで眠るのにはもう慣れていた。
でも、なんとなく寂しいのは僕が病気だからだろうか。
「……こん、こんこんっ」
全身を揺らすような苦しい咳が止まらない。
ひゅー、ひゅーと聞こえるのは自分の呼吸の音だ。
布団の中で何度も寝返りをうって寝苦しさをまぎらわせるけど、息をするだけで辛い。
早く治まれと願いながらただひたすらに耐えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます