第2話
名前は与えられなかった。
愛情を受けたこともない。
それがどんなものかもわならない。
そもそも、そんなものが存在するのか分からない。
人間以外のものには人にしか見えないだろうその子どもは、人からは人として見られることはなかった。
それは、その色を持って生まれた瞬間に定められていた運命か。
夜が待ち遠しかった。
夜空に瞬く星々は、まるで会話を楽しんでいるように見えた。
耳を澄ませるように、毎夜彼らを見上げて過ごした。
そんなことが、子どもの唯一の楽しみだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます