第3話

北和国(ホクワノクニ)の

加賀見(カガミ)に有る

小さなこの村では、



日が空の真上に上がる

この時間


地獄と化していた




村人達は狂ったように

悲鳴を上げ逃げ惑うが、


逃げ切る事は出来ずに



また一人

命を落としていく





さっき迄騒がしかった

この村は、


今は段々と

静まろうとしていた






もう誰も

居ないのだろうか?



成光はそう思い

村の真ん中を、


家臣の福助を連れて

見回るように歩く

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