第418話

涼の向かった先は、

高台に有る

霊園だった



少し険しい山道を抜け、


たどり着いた場所





涼は沢山建ち並ぶ

墓石を摺り抜けながら、


真っ直ぐ突き進み、


腰迄の高さの

フェンスに近づく



私は場所が場所なだけに

躊躇い、


少し遅れて、

涼を追った





「…凄い」



私はそこから見える

その景勝な景色に、


言葉を失った



目の前には、

海と空しかない



それ以外の余計な物は、

何一つ視界に入らない

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