第345話

俺は母親の

幼い頃からの度重なる

男関係の乱れが原因で、



女に対する、

嫌悪感を感じてた…



触れる事すらも、

嫌で…



あの母親の姿を

女に重ねて…





「…涼?」



咲は閉じていた目を開き、

俺を怪訝そうに見ている



自分の視点が、

動揺から定まらない





田中愛美…



俺は、彼女を抱いた



その時は、何も感じ無かった



だけど、アイツが

何故田中愛美を

俺に殺させたのか、


分かった



あの手紙に、田中を殺さなければ咲を殺すと

書いていたが、


はなから、田中を俺に

殺させるつもりで、



別にアイツは

咲を殺すつもりは

無かったのだろう



咲の名前を出したのは、

俺に行動を起こさせる為



アイツは、俺に対して、

怒っていたのだろう



母親と同じ生き物で有る、女を抱いた俺を、

軽蔑したのだろう

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