第304話

右手にしっかりと握った

サバイバルナイフの

ブレードには、


今流れたばかりだと思う

血が


滴り落ちるくらいに、

沢山付いている




俺がしゃがみ込んだ

目の前には、


中山先生が血に塗れて

仰向けに

倒れている



先生が生きていない事は、

直ぐに分かると言うより

感じた



中山先生の体から

流れた血を、


近くに落ちている

バスタオルが

吸い込んだのか、


真っ赤に染まっている

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