第293話

急に部屋の扉がノックされて、


驚き、思わず悲鳴に近い

声を出してしまった




「はい…」



私は扉に向かい

そう告げる



すると、お母さんが扉を

開けた



「ねぇ、刑事さんが来てるの。


ほら、今日あんたの学校の先生が殺されたんだって?


今、玄関で待って貰っている」



お母さんの顔は

蒼白していた



身近にそんな事件が起こり

かなり動揺しているみたいだ





「…分かった。

着替えて直ぐ下に行く」



私は怖くて逃げてしまおうかと思ったが、


逃げてどうにでもなる訳じゃないだろう



向き合うしかないのだろう…

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