第279話

「私は…知らないです。

なんで愛美が居なくなったのか、

分かりません。


何処に居るのかも…」



私はそう口にすると、

俯いていた



愛美が何処に居るのか…



知りたくない



最悪な結果を迎えるなら、

ずっと、

愛美が見付からなければいい





「そう…。


後一つ聞いていいかな?」



市川さんは俯き落ち込んでいる私を思いやるように、

優しい声でそう言うが、



彼の声が低くなって、

私は体に力が入った



私は気持ちとはうらはらに、

はい、と頷いた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る