第214話

[また風邪を引いて、

心細いんだ。



側に居て欲しい。



少しの時間でいいから、

会いたい]



朝、そう田中に

メールをした





[うん。マナも会いたいから、

テスト終わったら

柏木君の家に行く。



それ迄、ゆっくり寝てて。



また連絡する]



そう、返事が来た





11時を過ぎる頃に、

田中から携帯に電話が有り、

近くの駅迄もう来ている

らしく、


今から俺の家に来ると

言っていた



俺は簡単に家迄の道順を、

田中に教えた





暫くすると、

田中は俺の家にやって来た



田中はいつものように

笑顔で、


俺に殺されるなんて、

微塵も思っていない



田中の顔を見ていると、

とても辛くて、


自然と、

視線を反らしていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る