第174話

「咲、なんで…」



ユキの声は、私の異変に気付いたからか、


とても沈んでいた





ユキに全てを話してしまいたいが、

私はそれを抑えた



泣かないで話せる自信が

無い



やっぱり、

私は誰よりも

一番ユキに心を許せているんだと、

思った



涼の事を好きなのだって、

ユキだけにしか話した事が無い





少し気まずい雰囲気が流れたが、

直ぐにユキが降りる駅で、

電車が止まった




「明日、来る気になったら連絡して。

じゃーね~」



ユキは明るい口調で

そう言うが、


いつもの彼女とは違う



いつもなら、

もっと無理矢理にでも、

そのコンパに私を

誘いそうなのに

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