第26話
「あんたって、
本当に馬鹿ね」
母親はそう言うと、
何度も俺を殴ったり、
蹴ったりを繰り返した
それが、段々とエスカレートしていく
この日は、母親は特別機嫌が悪かったのだろう
母親は、ストーブに掛けて有ったやかんを手に取ると、
俺の足に熱湯を掛けた
俺は、今迄出した事も無いような声を出し、
泣き叫んでいた
「お母さん辞めて…
熱いよ…」
俺はやっとの思いで
そう口にすると、
母親の顔を見上げた
母親は、俺を見下ろし、
笑っていた
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