黒の秘密

「ここが僕たちの住処だよ!」


そう言って着いた場所は絵本で見るような


小人の世界のようだった。


「未唯お姉ちゃんはどこ行きたい?」


「ん~...とりあえず適当に回ろうかな」


「....前もそう言ったようね」


「え?私ここに来たことあるっけ」


「さぁ、どうだろう」


「あ、そういえばもう未唯お姉ちゃんはここから帰れないからね?」


「え!?どうして!?」


「そりゃあ僕が呪い殺すからだよ」


「え....」


その言葉を聞いた瞬間背筋がゾッとした。


そういえば今気づいたが


何故周りのフェネマノール達は


色鮮やかな色をしてるのに


私と出会ったこの子だけ " 黒色 " なんだろう。


もしかして、元は白だったとか?


フェネマノール達の色が


世の中の全色あるとしたら白があるはず。


でも居ない。


しかも黒は多くの色が混ざると出来るはず....


でも白は..?


もしこの子が元は白で何らかの原因で


黒になったとしたら?


「ねぇ、君ってさ本当は黒色じゃなくて白色だよね?」


「は?なんで...どこでそれを...」


「やっぱり....鎌をかけて正解だったみたいだね」


「なっ!」


「ねぇ、教えて欲しい」


「なんで黒色になったの?」


「.....しょうがない教えてあげる」

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