12.おねえちゃんといっしょ
朝ー。
小鳥がさえずり、カーテンの隙間から金色の光が差し込む。
俺は薄く目を開けて僅かな時間朝の爽やかなひと時を楽しむーー。
あの日から囚われの身となった俺は朝早くにここを訪れる
「ルーシャスくぅ~ん♪おっはよおおぉぉぉぉおお!」
あれま、もうおいでなすった。あゝ無情。
ドタドタとやかましい足音を立ててやってきましたよ
ここで
ジュリア・グレイステネス 9歳
俺ルーシャスの姉で
俺の誕生日にビックリ箱の如く現れて以降、
やってくる大きな足音に戦慄しながら、俺ことルーシャス一等兵とくまさん二等兵は体を寄せ合う。
ドタドタド…キキーッ……タドタドタドタドタ
やかましい足音が俺の部屋の前を1度通り過ぎて急ブレーキをかけて戻ってくる。漫画みたいなことすんなよ。
「ルーシャスくぅ~ん!!」
バターン!と乱暴にドアが開かれ、もの凄い勢いで
俺は咄嗟に
「はあ~ルーシャスくぅ~ん♪」
「あ、あのージュリアお姉ちゃん?」
「何?」
「毎日抱きついてくるのやめてくれない?」
「い☆や♪」
「はあ…なんで?」
「そこにルーシャスくんがいるから」
セリフの割に山とは無縁そうな
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます