【完結】クラスの可愛いギャルが、放課後毎日僕の家に来るようになりました。【カクヨムコン10短編】

空豆 空(そらまめくう)

第1話 クラスのギャルに呼び出された

 学校のモテない代表と言っても過言ではない僕――中村なかむら陽介ようすけは、朝、登校して自分の靴箱を開けた瞬間、固まってしまった。


 なぜなら――僕の靴箱の中に、明らかに女の子からと思われる手紙が入っていたから。


(手紙? 僕に? ああ、女の子からと思わせて、男子からのイタズラ、みたいな?)


 そう思って封を開けてみると、そこには可愛いらしい女の子の文字で、『中村君、話したいことがあるから放課後校舎裏に来て。絶対来てね。待ってます。』と書かれていた。


 しかも差出人は、学園でも人気の高いギャルの白波しらなみ彩花あやかさん。


(白波さんが、僕に? 一体何の用があるって言うんだ。ああ、分かった。一昔前に流行った罰ゲームで告白的なやつか)


 そう思いながら僕は手紙をカバンの中に仕舞った。


(うーん、どうしよっかなー。罰ゲームだと分かってて行くのもなー?? このままスルーしちゃおうかなー?)


 そんな事を思いながら教室に向かって歩いていると、後ろからトントンと肩を叩かれて、誰かに声をかけられた。


「ねぇ、中村君。手紙……読んでくれた??」


 振り返るとそこには白波さんがいて、周りを伺うような小声で少し恥ずかしそうにしている。


「あ……読んだけど……あれは何? 罰ゲーム的な?」


 一応僕も小声で返すと、白波さんは怒ったような顔をして言った。


「えー、ひっどい。罰ゲームだと思ったの!? 結構ドキドキしながら靴箱に入れたのに。ねぇ、……放課後、来てくれるよね?」


 怒ったような、それでいて恥ずかしそうな、伺うような白波さんのその表情は、とても演技だとは思えない。


「うーん、分かった」


 だから僕は、仕方なく放課後の校舎裏に行くことにしたんだ。


(一体、白波さんは僕にどんな用があるっていうんだろう)


 その時の僕は、想像すらしていなかったんだ。まさかその日の放課後から、白波さんが僕の(一人暮らしの)家に毎日来ることになるなんて――。

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