第2話 仕事が辛すぎて辞めたいと思っているあなたへ

仕事があまりに辛すぎる。辞めたいけどなかなか辞められない。

このお悩みはものすごく多いし、年々増えている気がします。


まず「辞めたいと思う事は悪い事かもしれない」という考えは捨てる事だと思います。

ほとんどの人が子供の頃からずっと言われてきた事で「一度始めた事は最後まで続けなければいけない」というのがあります。

学校からの情報で就職したりすると「入社したからには少なくとも三年は勤めるべき」「嫌なことなんて誰だってある」などというのも。

こういう事が頭の中で渦巻いて「辞めてはいけない」ってなる人は多いみたいですね。

昭和の生まれなら、教室の後ろに「努力 忍耐 根性」とか書いた紙が貼ってあったという人も居るかもしれません。

私もそういう記憶はあります。


その次に考えるのが「辞めると経歴に傷がつき、転職にも響くのではないか」とか「辞めて次の仕事が無かったら、お金が無くなって生活できなくなったらどうしよう」というのもありますね。

場合によっては、辞めたいという事を会社側に伝えると「ここで頑張れないなら、どこへ行っても続かない。社会人として無理だね」などと言われてしまったり。


仕事が体力的に辛い場合は体に過度な負担がかかっていますし、精神的に辛い場合も、精神的な事と体の健康は深く関わっています。

辛いまま我慢して続けていると病気になるかもしれません。

病気になってしまうと、治すのにも時間がかかります。

倒れて休んだらお金が入ってこなくなり、おまけに医療費でお金が出ていきます。

「辞めたらお金が無くなって・・・」と考えたかもしれませんが、辞めなくてもそういう事で、お金が無くなるかもしれません。

そうなる前に辞めて健康さえ保っていれば、まだ他で働く事も出来るし、余分な医療費もかからないし何とかなりますが。

我慢した結果として体調が悪くなった場合の方が最悪です。


「次の仕事が無かったら・・・」と考えてしまうのは、多くの人の思考の習慣として、未知の世界に踏み出す不安より慣れている我慢の方がマシだと思ってしまうことがあります。

また新しい仕事を探さないといけないと思うと、未知の世界への不安で憂鬱になってしまったり。

「もっと辛いところに行ってしまったらどうしよう。今の方がマシかもしれない。なら我慢しようか」となってしまうわけです。

そう思ってしまうと、その思考で実際辛いところを引き寄せてしまう事はありますが・・・今が十分辛いからそういう思考にもなるわけで、まずはそこからの脱却。あとは辞めてから考えても大抵なんとかなります。


人から言われたことなど気にしてはいけません。

会社の上司であろうと社長であろうと同じ人間なんですから。

ここを辞めたら他でも続かないとか、確実に予言できる人なんか居ませんから。

会社側に納得してもらえる理由を言わないと、辞めてはいけないと思ってる人多いですがそれも違います。

雇う側も、その人に続けてもらうか決める権利がありますが、雇われる側も同じく、続けるかどうか決める権利があります。

お互い様なのです。

相手が納得しようがしまいが辞めると決めたら辞めていいんです。

理由なんか一身上の都合でいいはずです

「辞めさせてもらえない」という考え方では、自分の権利を相手に渡しているわけです。

なので相手も強く押してきます。

辞めるとはっきり決めている人からは、止めても無理という波動が出てるので伝わります。

同じ会社の中で、同じ立場、同じ勤続年数でも「言ったけど辞めさせてもらえなかった」という人が居る一方で、さっさと辞めていく人が居るのはそういうところです。


あまりにも我慢が続くと我慢に慣れてしまって、それが普通のような状態になり感覚が麻痺してしまいます。

こうなってくると、生きるために我慢しているのか、我慢するために生きているのかわからなくなってきます。

自分が今の人生で何がしたくて、人間の体験をしに来たのか、遂には忘れてしまいます。

辛い経験に快感を覚えるような特殊な趣味があるなら別ですが、そうでない限り不毛な我慢は無い方がいいのです。


そしてさらに次に出てくるのが「これまでお世話になったし」とか「自分が辞めたら人が足りなくなって回らなくなる。会社も困るし、周りの人に迷惑がかかる」ということなど。


だけどこれも、会社側が考える事でありあなたが一人で責任を背負う事ではないはずです。

「今日で辞めます」というのでもなければ、その間に何とかするのも、会社側が考える事です。

誰かが辞める可能性、急病や急死で突然人が居なくなる可能性は、あなたが辞めなくても常にあります。どこの会社でも。

それでも、社長が亡くなった場合でさえ、会社が潰れるかというとそうではない事の方が多いので。

これまでお世話になったのはお互い様です。

雇っている方が上で、雇われている方が下で、雇って頂いているのではないのです。

どんなに大きな会社でも、全員辞めたら潰れます。

会社があるから自分が生かして頂いているのではなく、働く人がいてこそ会社が存続するということも言えます。

なので、お互い様なのです。


ここまであげてきた事って全部、頭で考えて浮かんでくる「辞めるべきではない理由」ですよね。


一旦それを横に置いといて、あなたの体の感覚は、どんなサインを送っているかに注目してみましょう。


朝、仕事に行かなければと思うと起きるのが辛い。


通勤が遠くて毎日満員電車に揺られ、会社に着くまでに既に疲れている。


仕事場であった嫌な事を思い出して眠れない。


仕事に行こうとすると体調が悪くなる。


休みの日も、疲れすぎていて起きられない。


もし、ここまで来ているとしたらかなり危険信号です。



世の中全体の状況を見ても、一部の大企業を除いて税金は重いし、会社側も苦しいはずです。

なので経費を少しでも削りたくて、ギリギリの人数で回しているところも増えてきています。

実際、倒産件数は去年でも過去最多でしたし。

働く側からすると、当然一人にかかる負担は大きくなります。

とてもじゃないけど一人でやるような量ではない仕事が、どんどん回ってくる事もあります。

休みの日でも絶えず会社から連絡があり、休んだ気がしないという人も少なくありません。

サービス残業が当たり前とか、有給あるはずなのに取れない会社もあります。

一昔前と比べて、そういう意味でも状況が違います。

そういう中で、辛いとか辞めたいと思った時に「自分が仕事が遅いから悪いのかも」「自分の根性が足りないのかも」と思って頑張ってしまうと、

限界が来てしまいます。


会社に行く途中にふと「このままもし、行く途中で車に轢かれたりして死んだら、会社行くより楽かもしれない」なんて思い始めたら、さらに危険信号です。

実際、職場の状況が辛すぎて命を絶ってしまった人がいた事件とか、ニュースになった事もありますし。


あまりにも辛すぎて、あまりにも疲れすぎると、人は正常な判断などできなくなります。

そこまで行ってしまう前に、ぜひ立ち止まって考えてください。


どんなに辛くてもその仕事を続ける事は、あなたの命よりも大事な事でしょうか?


仕事を辞めたくらいで、人生終わるものではありません。

あなたがまだ知らない未来の可能性が、沢山あるのです。

同じ場所に立ち止まっていては、新しい景色は見えてきません。


あなたの人生の主人公はあなたです。

筋書きを考えるのもあなたです。

悲惨なラストを迎えるストーリーよりも、ハッピーエンドのストーリーの方が良くないですか?

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