ピュアソリッド。〜欠陥都市〜

第1話：逃げ出したヒューマノイド。

今回もセクサロイド「ガイノイドの軍事用娼婦」が出てきます。

書きながら現実逃避してます。

できればサイバーパンクの世界で生きたい。(=^x^=)

アンドロイド、ガイノイドいわゆるっヒューマノイドを専門に製造していた

ガイノメディック社は安全性能を確認する認証試験などの試験項目での不正行為

が判明し、しかも度重なる欠陥ヒューマノイドの故障に対応するため完成品及び

製造半ばのヒューマノイドの大半がリコールされた。

ガイノメディック社では基本的に社会に出て人のアシスタントとして働く男性型

アンドロイドに対してセクサロイドと呼ばれるいわゆるセックスに特化した女性

のガイノイドを表向きには製造していた。

現代におけるセクサロイドはセックスの際には人間の女性以上の感触を持つ表皮や

性器、生殖器によって性的な反応や愛撫を返しながら人間の嗜好に応じた性愛を満たすことができるようになっている。

だからガイノイド「女性型」のほぼ100%セントがセクサロイドだった。

いわば娼婦のような彼女たちは需要が高いのが現状。

性的機能を装備してないガイノイドはやもはや売れないのだ。

セクサロイドは人間の女性と違って、すぐにできる、相手の同意はいらない

余計な手順を踏まなくてもいいと手間のかからないことから重宝されていた。

そして基本的に軍事用のアンドロイドやガイノイドの製造は法律で禁止されて

いたにも関わらずガイノメディックは海外に向けて極秘で生産輸出していた。

だが不正行為が発覚したと同時に、そのどさくさに紛れてそ少数のヒューマノイド

たちが自分たちが処分されると勘違いしてガイノメディック社を逃げ出して街に

散って行った。

その中で逃げたヒューマノイドの一人「NO-L50675553」もセクサロイドだった。

彼女また、軍事用娼婦として、いずれは戦地へ送られるはずだった。

娼婦ばかりではなく、戦地いる以上当然戦闘能力にも秀でていた。

彼女は率先して逃げたと言うよりはパニクって勘違いした人たちに混じって

逃げ出してしまったようだ。

ガイノメディック社は軍事用に作られたヒューノイドの存在を政府に知れたら

やっかいなことになると思い逃げたヒューマノイドの捜索に躍起になっていた。

だが捜査専門の人員を派遣できず、やむなく闇業社に捜索を依頼した。

世の中には公にできない仕事を請け負う雇われ賞金稼ぎがいるのだ。

「NO-L50675553」はガイノメディック社から、裸のまま逃げた彼女は

通りがかりのゴミ捨て場で着るものを拾って、なるべく会社から遠くへ逃げよう

としたが一度も外に出たことがなかったから右も左も分からないまま着の身着の

まま街中を彷徨った。

食事は取らなくてもよかったが脳を休めるためとエネルギーをチャージする

ことが必要だから睡眠は必要だった。

お金も所持してないからカプセルホテルにすら泊まれない。

そもそもホテルに泊まるって概念すらない・・・ただ、その日暮らしのように街を

彷徨うだけ、まるでホームレスのように。

そのままなら「NO-L50675553」はメンテも受けられず、いつかどこかで故障

して野垂れ死するしかなかった。

そんな彼女を見つけたのが新世代ヒューマノイドの研究施設に勤めてる青年

「パン・グリル」だった・・・アダ名はフライパン、歳は25歳、独身。

パンはいろんな人種の混血、ヨーロッパ人、アメリカ人、東南アジア人、そして

この国の日本人。

彼自身の人間としての存在意義を問うなら、自分は作られたアンドロイドやガイノイドと同じだと自分で思っていた。

親兄弟も親戚も身寄りもない・・・まあ、信用のおける親しい友人はいるにはいた。

パンは研究施設からはいつもトラム「路面電車」に乗って帰っていた。

で、乗り場まで来たら待合のベンチの端っこで、野良猫みたいにうずくまってる

少女を見つけた。

その日は雨だったから、その子は乗り場のベンチで雨宿りしてるんだろうとパンは思った。

最初は見て見ぬふりしようと思ったパンだったが、根っからのお人好しだから

つい声をかけた。

「君？大丈夫？」

パンに声をかけられたのは「NO-L50675553」だった。

声をかけてくれた人の方に顔を上げると自分とさほど変わらない人の良さそうな青年が立っていた。

「NO-L50675553」は自分に声をかけられたことでホッとしたのか、その場に崩れ落ちた。

つづく。