(休日の出来事)
そしてそれは、12月10日 のこと。
「みて!
これかわいー!!」
『凛に似合いそうだね』
休みの日に凛と買い物に出かけた。
凛がどうしてもと言うからというのはあるけど、いつもの元気な凛を見ていたいと思ったのが僕の中で大きい。
それから 僕が凛と呼ぶようになったのは、凛を抱きしめたあの日がきっかけだ。
…――――――――――――
「ひょーちゃん、ありがとね
やさしくしてくれて……」
『連絡がこなくて待ってるだけってつらいよね』
「……どうしてわかったの?」
『話してるとき、
凛ちゃんケータイを気にしてたからさ。
時折 悲しげな顔もしてたから
もしかして、と思って』
「凛のこと
よく見てくれてるんだね
ひょーちゃん、
なんか お兄ちゃんみたい」
『お兄ちゃん、か。
そろそろ
僕も 呼び方 変えてみようかな?』
「いいよ
何て呼ぶの?」
『……凛。
……どうかな……?』
「うん、まだぎこちないけど
いいと思う」
凛……の笑顔が僕の胸を明るく照らすようだった。
――――――――――――…
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