思い出ぼろぼろ【実話】【毎朝更新】

初めて廊下に立たされたのっていつ？

　幼稚園年少の頃、お昼寝時間というものがあった。お昼寝っていっても布団とか用意してくれる本格的なお昼寝とは全然違う。

　机に突っ伏して寝る！それだけだ。

　その頃の私にはまだ時間の概念という物はなかったので何分間のお昼寝かは分からないが、昼食後にそのお昼寝は行われていたと思う。

「はーい！お昼寝の時間ですよぉ！みんな静かに寝ましょうねぇ」

　先生が教室にカーテンをして暗くする。とはいえ真っ暗にはならない。きっと泣く子もいるからだろう。

　さて、言われた通りに机に腕を出し、枕にして突っ伏した。とはいえ当たり前だがみんな左か右に顔を向ける。

　隣の子の顔がこっちに向いていた。性別も顔も忘れて覚えていないのだが…その顔が面白かったのだろう。

　私は大笑いをした。うん、きっとその頃からゲラだった。

「シッ！」

　先生に注意されるが、笑ってはいけないと言われれば言われるほど笑ってしまうのがゲラだ。

　先生は怒って私を廊下に立たせた。

　もちろん今度は大泣きだ。廊下でずっと大泣きしていた。

　帰宅すると母に

「あんた、お昼寝で大笑いして廊下で立たされて大泣きしたんやって？」

「えっ！なんで知ってんの？」

「おかあさんは何でも知ってんねんでぇ」

　そう言われて母は凄い！とマジで尊敬した。

　今思えば幼稚園から連絡がいったんだろう。でもなんて？

「お宅のお子さんがゲラで困りますっ！」

　だったんだろうか…

　そりゃ母も

「そんなん言われても…」

　だったであろうよ…