七十九
第260話
とうとう今夜が最後の夜………
結局、慧悟さんは私に触れてくることは無かった。
私に隠れてまで、真在子さんと手紙のやり取りをしていたみたいだから。
そう思うと、最初っから私が入る場所なんて無かったのを無理やり慧悟さんを自分に引き寄せたくて、おじ様に婚約のお話をしたけれど………
かえって慧悟さんの真在子さんに対する気持ちを、目の当たりにする事になっただけだった。
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