七十三

第140話

「お疲れ!帰って良いぞ。」




『はい……あの、顕司さん…』




「どうした……?」




カルテに目を通しながら、私の言葉に耳を傾ける顕司さんに私は喉に詰まらせながら、聞いてみる。






『あの……先週、慧悟さん来てたよね?!』





「先週?……別に慧悟に会って無いが。」




『そ、それなら……顕司さん帰った後に誰か部屋に入ったりしてた?』




「嫌、誰にも会わなかった。」

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