第129話

『貴志さん……』




「起きてたのか?」




『うん、起きたら居ないからもしかして…真在子の様子を見に行ったのかなって。』




「ああ、お前に言われて俺も気になってさ……」




『で、どうだった?真在子、大丈夫だった?』




「ああ、一応…一線は越えては無いみたいだった。」




『一線……それって、まさか……』




「彼女の胸元から、痕が幾つか見えた。幸い、真在子ちゃんは慧悟が来たと勘違いしている。」

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