第82話
「よっ、来たぜ。」
『顕司さん………』
『こんばんは、お久しぶりです。』
「久々だね、沙来ちゃん。悪いね、失礼するよ。」
顕司さんはそう言い、私たちの部屋へとあがる。
私はただ慧悟さん以外の男の人が此処に来るのを、不思議な感覚で眺めた。
「……真在子、どうした?やっぱり俺に惚れたか?」
『本当に来たんだって思っただけ。惚れてないから。』
「フッ、そうか。じゃ二人共、もう布団に入った所で寝るぞ。」
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