第64話
「ああ…そうだな、分かった。じゃ、真在子は知らない事にしておけ。俺から説明するから。」
私はただ首をこくりと縦に頷いた。
なんかこれで良かったのかな??
慧悟さんが来れない代わりにだなんて………
私、軽率だよね。
「……真在子、深く考えるな。医者として妊婦の傍に居るだけだ。」
『うん……何時来るの?』
「今夜から行く。余り遅くならない内にな……」
『そう……じゃあ、そろそろ行くね。』
私は内心慌てていることを悟られない様に、診察室の扉を閉めた。
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