第60話

「………良く聴こえる。」




『ほんとう!?』





お腹に聴診器を当て、赤ちゃんを確認している顕司さん。






「ああ……順調だ。もう起き上がって良いぞ。」




顕司さんはそう言うと、身体を起こすのを手伝ってくれた。





『ありがとうございます。でもまだ一人で起きあがれるよ。』




「それでも腰に負担が罹る、出産は想像以上に大変だからな。今からでも負担を軽くしておかないと、後が辛いのは真在子なんだぜ。」




『…そっか……顕司さん、優しいね。』




「惚れたか?」




『惚れません。私には慧悟さんが居るんだから。』

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