第16話

「悪い……起こしてしまったな。」




『いえ、大丈夫です。』




そう言うと真在子は上体を起こし、俺は彼女の腰に腕を回し支えた。






「なあ、真在子……」


『あの、慧悟さん…』




俺と真在子は同時に言葉が重なり、互いに顔を見合わせる。

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