第3話

最後のお客さんとも撮り終わったので写真屋さんと共に見送り、中へ入ろうとした時に通りを歩いていた人達の会話が突如、耳に入ってきた。








“とうとう高階の三男、結婚するらしいぞ。”




“ああ、そうらしいな。確か相手は桐生のとこのお嬢だって話だぜ。”




(桐生……綾子さんと……)





“桐生家と言ったら華族でも名門のある家柄だ。やっぱりお坊ちゃんはお嬢とっていうのは、何時の世も同じだな。”




“そうだな……でもよ、皇蓮の天女さんには気の毒な話だよ。流石に妻には出来ないだろうし……”

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