カメルネオ
カメル
第1話
「ガタン、ゴトン」
電車の音がする。僕は寝ていたみたいだった。目を開けると、電車の中にいた。その中には僕の同級生2人と2つ上の先輩1人が座っていた。
僕の同級生、中2の朝野川 愛と神楽木 恵、高1の倉八木 拓也と僕、十河 国広だ。朝野川 愛は電車を運転していた。僕は目を疑った。
すると、
「近くにライザルが出現!」
と神楽木。
「ライザル?なんだそれ」
そう僕が思うと、突然車内が揺れた。僕は窓から外を見た。
「なんだ……あれ」
すると怪獣みたいな化け物がいた。
「あれは百獣。怪獣よりも凶暴な獣よ。」
そう朝野川が言った。
「百獣?」
僕は何が何だか分からなかった。
「国広、お前が『カメル』になって奴と戦うんだ!」
やっと倉八木が口を開いたと思ったらそんなことを言い出した。
「『カメル』……でもどうやって」
僕は考えた。
「これを使え」
倉八木に渡された謎のブレスレット。
「これで『カメル』になれるのか」
理解した僕は電車を停めてもらい、カメルに変身した。
「変身!」
すると謎の光に包まれる。ライザルみたいな姿になる、そう思っていた。
「変身した?……って何だこの格好!?」
僕は四つん這いになっていた。
「『カメル』のカメってあの亀のこと?」
変なことを考えているとライザルに蹴飛ばされてしまった。
「痛た……思うように動けない」
しかし、ライザルはまた近づいてきてしまった。すると今度は手から謎の光線を打ってきた。
「グっ……雷に打たれるような痛み」
雷に打たれたこともないのに、咄嗟に出てしまった。
「思うように動け!動け!」
そう思っていたその時、僕は立ち上がることができた。
「やった!四つん這いから解放された!」
そう思っていたら耳に着けていたイヤホンから声が聞こえた。
「国広、百獣は何処か一部分を光の剣で切り落とさないと完璧には倒せない。」
「光の剣って?」
「どっちかの手の人差し指と中指から出現させることができる」
「わかった。ありがとう朝野川」
僕は試しにライザルに指を向けた。すると、
「出た!……ってあれ、剣じゃなくて光線?」
光の剣ではなく、光線が出てしまった。しかし、その光線はライザルに命中。ライザルはそのまま近くのビルまで突き飛ばされた。
「光線で倒せた……?」
「いや、油断しないで!」
そんな神楽木の声がした。
崩れたビルの中からまた姿を現すライザル。
「ライザルの中からもう一体のライザル……?」
ライザルは抜け殻のようになり、その抜け殻からもう一体のライザルが出てこようとしていた。
「あれは百獣から百人へと変わる瞬間」
「百人……強いのか?」
「うん、百獣よりも動きが早くなってるかも
「わかった」
僕の方に向かってくる百人ライザルに向けてまた光線を打とうとした。
「出ろ、出ろ!」
光線が再び出現した。しかし、その光線は途中で固まり、光の剣へとなった。
「これが光の剣!よし、いける」
僕はライザルに向かって走った。
「オラァ!!」
僕はライザルの腕を狙って切ろうとした。その時だった。
「あれ……切れない、何で?」
ライザルの手を見るとライザルも光の剣を出現させていた。
「クソ!」
僕は狙いを腹に変えて足で腹を蹴り、弱ったところを切ろうとした。すると油断を見せた。そこは腕だった。
「今度こそ!」
今度こそ僕は腕を狙って切った。ライザルを倒すと周りに炎が燃え上がった。そして、ライザルの姿は見えなくなった。僕は人間の姿へ戻り、笑顔で朝野川たちの元に行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます