第3舞
洗い物が終わった後、私は
寮から学校まで大体徒歩20分ほど。ゆっくり歩いても時間には間に合う。
「うへへぇー、
…なんでこう、イケない事感が
はぁ、とため息。
まぁ、いつものことだから好きにさせとこう。止めても
と、ずっとクンクン匂いを嗅いでくる
「きゅきゅ〜‼」
ペチペチと私の肩に乗っている
「ちょ、痛っ、痛いって!?やめる!止めるからっ!」
「きゅきゅ〜!!」
えっへん、と勝ち誇るように顔を上げる
その様子が可愛かったので思わず
「きゅ〜…」
気持ちよさそう表情になる
そんな
「あっ!ずるい!!私も
と本気で悔しがってる。
「あー!もうはいはい、
仕方なくそういうと
「やったぁ~!!」
といいながらぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ
はぁ、なんで朝からこんなに疲れないといけないのやら…。
「えへへぇー、
こっちの思いなんて知らず、幸せそうな顔になってる
ぐにぃ〜と両手で
「
「ささやかな仕返しだよ?」
ニッコリと笑ってそう言う。
「
ぐい〜っと
「
「ほんとに?」
ジト目でそう聞くとコクコクと
結構必死に謝ってくるので満足した私は
「うぅー、ヒリヒリするぅ」
「
「むぅ~、ちょっとくらいならいいじゃんか」
ぷく〜と
「本当にちょっとだったらね。
やれやれ、という感じでそういうと
「でも
と聞いてくる。
「…まぁ、大切な
恥ずかしいので少し顔を伏せながら言う。
「えっへへー、
ぎゅ~っ!と抱きついてくる
「ちょ、もう、仕方ないなぁ」
はぁ、といいながらも受け入れるあたり甘いよね私…。
「きゅきゅ〜!!」
と、また
「痛い、痛いって!別にいいじゃんか!」
そんなやり取りを見てくすくすと笑ってしまう。
あぁ、こんな何気ない幸せが続けばいいな。
心の中からそう思う。
「あ〜!!
と
「私だって笑うことくらいあるよ。昔とは違うからね」
そう言って
…幸せな時間というものはどうも長く続かないらしい。
「…ごめん、先に行っててくれる?ちょっと急用ができたみたい」
「えぇ~…」
と残念そうな顔をする
「片付いたら行くから。」
「は~い…」
チラリと電柱の方を見た後、
「…で、そこの隠れてるつもりの人は何の用?」
「んだよ、気づいてたのか」
そう言いながら電柱の陰から除霊高の制服を着た男子生徒が姿を見せる。
「はぁ、また来たの?
「何度だって来てやるぜ、俺は有名になりたいからな」
ニヤ、と笑う男子生徒。
こいつの名前は知らないが2回ほど自分と
「
「自分を欲望を隠さず言えるところは少しだけ好感を持てばするんだけどね…。あいにくだけど、少なくとも自分より弱いやつを
「だったらお前を負かせればいいんだろ?」
「2回も、返り討ちにあっててよく言えるね…」
はぁ、とため息
「いいよ、また相手して上げる。けど仏の顔も三度まで。今回以降は相手にしないから」
こういう面倒くさいやつは
「へっ、後悔させてやる」
「私とは関わらない方があなたのためなんだけどね…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます