プロローグ

きっかけは、高校の夏の怪我けがだった。


プロのスカウトにみとめられようと必死になってプレーしたインターハイで、俺は大怪我をした。動くことができなくなり、サッカーに関わる全てが嫌になった。しばらくは部活にも顔を出す気が起きないほど、俺はれた。

サッカーを始めてからずっと、俺はサッカーが好きで、楽しくて、めたいと思ったことは一度もなかった。この時、初めてサッカーをやりたくないと思ったのだ。

幼馴染おさななじみや親が心配してくれるのすら、わずらわしく思えた。にもかかわらず、完全に離れることはできなくて、ウジウジしていた。


そんな時に現れたのが、あるプロチームのスカウトである、廣澤ひろさわであった。

廣澤は俺の弱点を見抜みぬいていた。そして、今の俺ではプロに行ってもすぐにつぶれるだろう、と言った。俺は高校に入ってからずっと、プロになるということだけを考えてやってきた。でも、それだけではダメだということを廣澤は突きつけてきたのだ。


俺は廣澤にすすめられるままに大学へ進学することを決めた。紹介されたトレーナーのところへ通い、リハビリもした。そのおかげで、最後の大会には間に合わせることができた。その後もそのトレーナーに通い、引き続き怪我をしない身体、プロに通用する身体作りを学んでいる。


今は大学のサッカー部でプレーしながら、プロを目指している。プロになれるかどうかはこの4年間で何ができるかだ。まぁそう思えるようになるまで、いろいろあった。それを、ここで話していこうと思う。これは、サッカー選手杉山界登かいとの、プロを目指すものがたりだ。

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