あにまるばー

悠真

あにまるばー開店

 僕は、だいぶ大人になった。


 むしろ気をつけていないと「老害」と後ろ指さされかねないくらい、歳と経験を重ねた。


 遅ればせながらやっと大人になって気づいたのは、僕は「子ども」という病にかかっていたからこそ苦しかったのかもしれない、ということ。


 そう、僕にとって大人になれないことは一番の苦しみだった。


 ただし大人になった引き換えに僕が手に入れたものは、喜びというよりは哀しみなのかもしれない。

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