引き込まれないようご注意ください《皆様の体験談をお待ちしております》

《これはメールで寄せられた体験談です》

【東京都 K区 S駅】永井美羽の体験

《メール送信者》永井美羽（ながい みわ）

《発見日時》2024年5月20日　午後15時08分

初めまして。

私は東京都K区内の高校に通っています。

この日は部活がなく、久々に友達とカラオケでも行こうということになり、S駅前のカラオケ店に入りました。その帰り、S駅構内でそれを見つけました。

〇〇行きのホームへ行く途中に、鍵のかかった水色の扉があるんです。恐らく、駅員さんか従業員しか入れない場所なんだと思います。その扉に、例の注意書きが貼られていました。

電車のドアの端に黄色いテープで貼られている注意書きと同じようなフレーズ「引き込まれないようご注意ください」という言葉が、A4ぐらいの紙に筆か何かで書かれていたんです。

何故かその紙は濡れた跡のようなものがあり、所々字がぼやけていました。

ドアといっても、それは自動ドアでも何でもないので、わざわざこの注意書きをドアに貼り付ける意味が分かりません。とはいえ、開け閉めするときに指や服を挟んだりする可能性もゼロではないため、過去にそれで引き込まれて怪我をした人がいるんだなぁ、としか思えませんでした。

ですが、また別の日に同じ場所を通りかかったら、いつもは閉まってるはずなのに開いていることに気がつきました。

興味本位で、ドアの向こうを覗いてみたんです。真っ暗で何も見えませんでしたが、耳を澄ましてみたら、男の人？のような少し荒めの呼吸が奥から聞こえてきました。その呼吸に混ざって何か喋っているようで、もう少しドアを開けてみたんです。

その男は「出してくれ、出してくれ」としか言わず、歩けばすぐに出られるはずの距離なのにそこから動こうとはしませんでした。この時点ですぐに逃げれば良かったのですが、もしかしたら怪我しているのかもしれないと思い、中に入ろうとしました。

そしたら急に、真っ黒な人の腕が私の手を掴んできたんです。咄嗟に声が出てしまい、何とか全力で手を腕を振り払い、ホームに逃げました。

あれから、そこの通りは避けて移動するようにしています。

この出来事の後、確か似たような話をどこかで見た覚えがあると思い、このサイトに辿り着きました。

もしあの腕に引き摺り込まれていたら、今頃私はどうなっていたのでしょうか？

あの腕の感触が忘れられません。真っ黒な墨汁を被ったような、ぬるぬるとした感触で微かに温かさを感じました。

あれは人間だったのでしょうか？

それとも、この世のものでないのでしょうか？

以上が私の体験談です。