第7話 旧6-1(4月12日)

夜の7時になると、京都駅の地下街は少しずつ利用者が減って来たような気がした。

暫くすると、ある女子高の制服を着た子が私に声を掛けた。

「彩佳ちゃんやんな??」

「あなたは・・・??」

確かに小学校の友達というのは分かっているけど、名前が出てこなかった。

「覚えてへん?莉咲りさきやで笑」

「もしかして莉咲ちゃん??6-1の」

「せやで。うちは平女(平安女学院高校)やけど彩佳ちゃんは??」

「花女(京都花園女子高校)やで」

莉咲ちゃんは小学校の頃よりめっちゃ可愛くなっていた。


<回想>

「2組にモデルさんやってる子がおんねんけど、どんな子やろ??」

「その子って確か彩佳ちゃんやな??」

私が卒業アルバムの写真を撮り終わった後で帰る準備をしていたら、2人に声を掛けられたのを覚えている。

「めっちゃ可愛いねんな」

「え...??ちょっと・・・変な事言わんでや笑」

「ちゃうよ。ほんまにめっちゃ可愛いやん」

1人目が私に声を掛けてくれたのは確かに莉咲ちゃんと言う子で、もう1人はいぶきちゃんだった。


「颯ちゃんも同じ平女やろ?」

「ちゃうよ。聖母女学院高校に行ってるで笑」

部活で忙しくて中々会えなかったけど、会うのは3年振りだった。

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