第10話 救いの手があってもいいよね…
呪縛霊子さんは幸福屋である…今回で10話目を迎える。
未来編や最終的に救われているルートを除いて。
1、2 、3、9 話に救いがあってもいいのではないか?
なので私は世界を救う事にした。
10番目の私は世界を救う存在。私は自分の世界を持てない…
これは私の居場所を探す旅でもあり、世界を救う旅でもある。
2121年 4月27日
私は剣崎葵。世界の果て、または銀河の果てを旅する流離いの旅人だ。
今日も自分の居場所、自分の世界を探す旅を続ける。
もしかしたら、1、2、3、9の世界を救えば…私の居場所が見つかるかもしれない。そう思った私は取り敢えず世界を救う事にした。
「まずは…1話。龍田時雨の存在する世界か…」
簡単に説明すると、この世界は繋がって居ない。2話で生き残りの遥香が出てきたが、それは既に決まっている事である。1話で時雨と真理亜を救えば当然、2話の結末も変わる。世界線は連鎖するものなのだ。
では、早速。時雨の世界に飛ぶか。
私は金色の光に包まれた。
2024年 11月 ○日 某県
「此処が、時雨の世界か…」
日差し眩しい午後、どうやら私は時雨がお母さんに怒られる前の日に飛ばされたようだ。物語が始まる前に飛ばされたという事は…こりゃ最初から最後までクライマックスってわけか。
どうやら世界を救うのはそんなに簡単な事では無いらしい。世界を破壊するのは簡単だが、世界の平和を保とうとするのは難しい、そんな感じか…
「幸福屋を探すか」
幸福屋…そう、呪縛霊子を探す。最近の世界線ではすっかり、最初の自信を無くしてしまったようだが…人を殺す事に迷いを出しているようだ。
昔は連発していたデリートも使わなくなってしまった。一体誰が、どんな事をして彼女をおかしくしてしまったのだろうか?
だがこの1話の世界では呪縛霊子は人を殺す事に一切躊躇しないだろう。自分の寿命と妹の寿命を増やす為に人を殺して、殺しまくるだろう。
私のゲームに彼女は邪魔だ。一回この街から消えて貰うか。
不思議な事に幸福屋は簡単に見つかった。
運命が出逢えと言っているかの如く。
「誰かしら?残念だけど…私は貴方に興味無いのよ」
自信に満ち溢れた言葉遣い、6話以前でしか聞けない口調だ。
間違いない、こいつは私のゲームを邪魔するだろう。幸福屋は基本的に死なないが…
「悪いが…一旦消えて貰うぞ」
幸福屋は笑った。私をバカにする様に。
「消えて貰うぅ?人間如きが何を言ってんのよ?
私は幸福屋。背負ってる覚悟が違うのよ」
私の両手から、籠手が出現した。金色と青色の龍の鎧の様な物から機械音声の声が鳴り響いた。
SHINING !! GORGEOUS TRIGGER !!
みるみるうちに私の体は金色と青色の龍神の姿を象った姿に変身した。龍神と言うより、龍神の力を授かったナイトの様な姿だが…
幸福屋が驚いた様な声をあげて言った。
「なによそれ!?変身だなんて…特撮物じゃあるまいし…取り敢えず!デリートされて貰うわよ!」
幸福屋はマグナムの様な、幸福屋しか使えない銃を取り出した。
バトルの開始だぜ!
私は胸にある金色の宝石に触れた。宝石から、機械音声の様な声が響いた。
SHINING !! ARK GAZER !!
私の胸の宝石から光の弾丸が迸る、光の弾丸は幸福屋を襲った。
幸福屋は少したじろいだが、すぐに私の弾丸を全て撃ち落とした。
「こんな光の粉。私の銃の腕前にかかれば朝飯前だわ!」
少し頭に来た。いくら幸福屋とは言え、一応私は異世界の人間だぞ!?お前に勝てる未来など、存在しないのだぞ!?
「小手調べのつもりだったが…本気でいかせて貰う」
私はまた、胸の宝石に触れた。触れたというよりは、おもいっきり叩いたが…
SHINING !! DEADRLY BLAZER !!
私の背中から青色の翼が生えた。所々に散りばめられている金色の装飾が光を反射する。
同僚からはよく、悪趣味だといわれるが…このデザインを決めたのは私ではない。そこだけは理解して欲しいね。
私は青色の炎を纏って光速で突撃した。
見事に命中したが…
相手は腐っても幸福屋。当たってもなかなか倒れない。
「やるじゃない!さっきの攻撃。なかなか痛かったわよ。今度はこっちの番ね…!!」
幸福屋はまるでゲームのキャラみたいに横向きに持って撃った。正直言うけど、その持ち方当てずらいから止めたほうがいいぞ?
私は胸の宝石を叩いた。こんなに叩いて大丈夫かって?大丈夫さ、加減しているよ。
SHINING !! ROYAL GUARD !!
金色の光のバリアが私から攻撃を守る。
バリアは軽快で爽快な音を立てて弾丸を弾いた。
「そんな!私のデリートが効かないなんて…」
しまった!そろそろ夜中の11時だ!私は早寝早起きを欠かしたく無いんだ!
私はいい子だからな…もしかしたらサンタさんが来なくなってしまうかもしれないだろう!!もし、サンタさんが来なくなってしまったら…私は任●堂のゲームが貰えない…
そろそろこの戦いにピリオドを打たせて貰うか。
私は胸の宝石を叩いた。途端に、金色の宝石に青色の紋章が刻まれる。
SHINING !! GEO STORM !!
青色と金色の嵐が巻き起こる。この嵐に当たって生き残った物は居ない。
私の究極技の一つだ。
私の攻撃に参ったのか、幸福屋が降伏した。
「ちょ、ちょっと待って!分かった!私の負けでいいから…もう、この街から出るから…私を殺さないでっ!」
今にも泣きそうな顔をしていた…もしかしたら自信が無くなったのは、1~6話の内に誰かに負けたのかもしれない…
「分かった。早く出ていけ」
これで原因の一つが消え去った。あとは真理亜の暴走を止めるだけ…どうすれば真理亜の暴走を止められるだろうか?
そういえば…真理亜は確か隠し事をされて…
つまり!遥香が真理亜に秘密を話す様に仕向ければ…取り敢えず転校生として学校に行くか。
「取り敢えず学校に着いたはいいものの…」
私は完璧に転校生に転校届を出し忘れていた。
これでは…私は不審者同然だ…もしかしたら警備員に見つかるかもしれないな…もし、見付かったらどうしてくれるんだ!?
あの幸福屋のせいだな…そうに違いない!
誰か殺して制服を剥ぎ取り、席を奪いとるか…我ながら完璧な作戦だな!
「誰だ?!」
私は自分の完璧で完全無欠の作戦に感動して涙を流して居たところにいきなり。私の後ろから野太い声が聞こえた。学校に大人って事はもしかして…警備員じゃないか!
「誰だと聞いているんだ!…答えないと…」
SHINING !! ARROW RAY!!
私は考えるよりも先に、籠手に包まれた左手から出た、一筋の光が警備員の心臓を焼いていた。
警備員は音も立てずに倒れた。まるで…俺の屍を越えてゆけ…と言っているかの様に、綺麗な倒れた方だ…私は感動して涙を流してしまったぞ…
おいおい…死体どうすればいいんだよ!?しかも…さっきの音声、めっちゃ大きかったぞ?車のクラクション位はあったな…
「逃げるが勝ちだな」
私はマッハと言ってもいいぐらい、高速で逃げた。
バレなければ、犯罪では無いからな。はっはっは
「であるからして…」
教室の扉の前に着いた私は、おもいっきり扉を開けた。
何事もやってみないとわからない。
このクラスの女を適当に殺して制服を剥ぎ取ったのは面倒だったが…世界を救えるのなら、許そう!
「あの…どなたです?」
この教師は何を言っているんだ?自分のクラスの生徒ぐらい覚えておけ!
「前田ですけど…」
決まった!!今の私は前田だ…前田を殺して私が前田となったのだ!
ちなみに死体は焼いておいたから、証拠も残らないな!
「あ…あぁ、そうか…すまない。」
成功だな。時雨と真理亜は…居た!!時雨のこの顔は、勉強しようと思ったけれど、ゲームを止められない駄目人間の顔だ。
どうやらまだ、惨劇は起こって居ないみたいだ。
安心しろ!この私が居るからには、決してお前達は死なせないぞ!
私は席に着席し授業を受けた。私は龍神の力を受け継いで居るからな!足し算程度ならわかるぞ!
おや?どうやら数学では無いらしい。梨花?それはネオ・アルカディアの世界の主人公じゃないのか?確かに、アイツは主人公の中でも最強クラスだが…私には敵わないぜ⭐
何?アイツは鎌鼬を使えるし、ネクロマンサーのアルテミスも使えるから最強だって?!私も一応使えるぞ?使って見せようぞ!
私は勢いよく席を立った。別に当てられた訳では無いが…みんなにアルテミスと鎌鼬を見せてやりたいからな!
先生が当然の如く、私に質問を投げて来た。当然か…どうやったら私みたいに、かっこよくて、可愛くなれるか知りたいのだろう?答えは簡単さ…お前も龍神の力を受け継けばいいんだ。
しかし、先生の質問は私の予想とは大きく外れていた。
「前田。何故、席を立っている…?まぁいいか、前田。この問題を解いてみせろ」
うむ?前田…?…あぁ、私の事か。忘れていたぞ
何々?背骨の無い動物をなんと言うか…?知るか
「知るか。それよりも、いいものを魅せてやろう!刮目せよ!」
私は両手から籠手を出現させた。当然、クラスのみんなは驚いたが…まだこんな程度では無いぞ。
お前達に本物の鎌鼬とアルテミスを魅せてやろう
SHINING !! GORGEOUS TRIGGER!!
私の姿はあっという間に金と青色を主体とした龍神を象ったナイトの様な姿に変身した。
肝心の時雨と真理亜は顎を床につけるかの如く、驚いている。当たり前か、あんなにも可愛かった女の子が龍神を象ったナイトに変身すれば…ギャロップ萌え?ってやつか…全く!!美少女は辛いぜ!
私は胸の宝石を叩いた。私の籠手から、車のクラクション位の大きさの機械音声が爆音で轟いた。
SHINING!! TRANSFER TYPE ・ KAMAITATI!!
シュババババザシュッッッ!!
途端に斬撃が巻き起こる。勿論、先生は肉片と化したが…まぁ大丈夫だろ
時雨が騒ぎだした。まるでこの世の終わりを意味するかの様な叫びだった。
そりゃ当たり前か、突然目の前の教師がバラバラ殺人されたんだ。
お前はムンクの叫びじゃないでしょうが…
「うわああああああ!!魔法使いだ!!すげぇ!
先生が肉片になっちゃったけど…どうやって戻すの?ナイトさん…」
戻すだと?案ずるな!!爆発させればいいではないか!
「この宝石カッコいいなぁ」
時雨が私の胸の宝石や籠手の甲についている、宝石に触れ始めた。やめろ!!籠手の宝石は…
SHINING!! STRIKE SPARC!!
まずい…ストライクスパークはまずいぞ。この街一帯が吹っ飛ぶぞ…もう、1話目にて私の旅は終わりを迎えるのか?…いや、この教師の死体に全てを注げばいいんだ!私ってば、天才だわ…
「済まない!教師さんよ…あんたの死体、お借りするぜ!!」
左手の宝石から、電撃波を円柱状にしたレーザーが教師の死体に迸る。まるで、火の中に飛んでいくホタルの様だ…綺麗…
この世界は救われた。教師の死体は真っ黒に焼け焦げたが…死んだ人間の器など、利用価値が無いから大丈夫だろう。
私は…いや、我はこの世界の救世主なんだ…
我はメシアなり…いい響きだ。気に入ったぞ…
誰かが扉を開ける。なんだ?私の…いや、我のファンか?どうしよう!!サインなど描いた事が無いぞ!海苔でも描けばいいだろうか?
「警察だ。前田敦子。お前を殺人の容疑で逮捕する!」
前田敦子?誰だ?私は剣崎葵だぞ?このバカな警察に正体を教えてやるか。
クラスはざわざわしているが、大したことないぞ
なんせ私は龍神の力を受け継いで居るからな!
「あの…私は、剣崎葵なんですが…」
警察は驚いていたが、疑うのを止めなかったから運転免許を見せてやることにした。しまった!!
運転免許は昨日更新したばっかりだから年月が2121年のままだ!異世界人ってバレてしまう!!
「あ、本当だ。ごめんね、前田敦子探してくるわ」
どうやらこの警察の目玉は腐っているらしい。なんにせよ、私の疑いが晴れてよかった。
しかし、時雨は納得してないようで、私に質問を投げ掛けて来た。
「葵ちゃんって…転校生かな?初めて見る顔だからさ…」
初めて見る顔だと?あんた、さっき私が前田って名乗った時に納得していたじゃないか!お前はクラスメートの顔すら忘れているのか?やっぱりテスト勉強をせずに、ロ●クマンばっかりやっているから脳ミソが腐っているじゃないか!
「確かに、私は葵だ。どうしてお前は私が前田と名乗った時に納得したんだ?」
時雨は悲しそうに、今日はお寿司よ~と呼ばれてマッハでリビングに集まったら、寿司は寿司でも、ちらし寿司だった時の子供の表情と一緒だぞ?!確かに、ちらし寿司より普通のお寿司の方が旨いが…決してちらし寿司がまずい訳では無い普通のお寿司が美味しすぎるのが悪いんだ!
「だって…前田さんは、ずっと病気で今日まで学校に来れて無くて…今日初めて登校する予定だったんだ…」
気まずぅぅぅぅ!!やべぇぇぇ!やっちまったぁ闘病生活からやっと抜け出せたと思ったら、訳が分からない変な龍神にいきなり殺された上に、制服剥ぎ取られて、死体も燃やされてるなんて…
どう言い訳しよ…ブレザーの名札には「前田」って書いてるからなぁ。
「前田は死んだ。肺癌と胃癌と末期癌だったのさ」
やばいぃぃぃぃぃ!!適当に嘘ついてもた。どないしよ、関西弁でてもうてるし。
「え?前田さんは大腸癌だったはずじゃ?」
やばぁぁぁぁ!!適当な臓器に癌細胞植え付けた上に、場所ミスってるぅぅぅ!!しかも重複癌にさせてもたぁぁ!!やべぇぇぇ…どないしよ…やばいやんけ。落ち着け、KOOLになれ!前…間違えた。剣崎葵!!自然に…自然体に…
「いや、前田は肺癌と胃癌と大腸癌だったんだ、あと心臓癌もあったな」
やばぁぁぁぁぁ!!嘘ついてもた…心臓に癌なんて出来ないし、前田は肺癌と胃癌じゃないし重複癌超えて、4癌じゃないか!私は此処がいいです!
…いや、それ志願!!4ガンやねん、前田は…
「そうなんだ…ごめんね?転校生さんにこんな事聞いちゃって。ていうか、どうして名札に前田さんの名前があるの?ていうか私に、嘘や隠し事。……してないかな?」
「……え」
やばいぃぃぃぃぃぃ!!前田を殺して剥ぎ取りました。なんて言えるかっ!貴方を殺して私が貴方になるみたいなもんか?ドッペルゲンガーちゃうねんぞ。ていうか何ですか!?「私に嘘や隠し事してないかな?」って今は昭和58年6月の白川郷じゃねぇぞ!
「してないかな?嘘や隠し事。…してないかな?」
「……し、してないよ。…嘘や隠し事も」
怖えぇ…時雨の目の光消えてるもん。猫みたいな目しやがってよぉ
「嘘だよ」
「……どうして嘘だって…」
「じゃあさ、さっき葵ちゃんが話してたおじさんだれ?」
ただの警備員だろうが!お前は登下校の際に警備員を見掛けないのかよ!?逆に凄いよ!
「け、警備員だよ…」
「警備員がどうして葵ちゃんに用があるの?」
やばいぃぃぃぃ!!このままじゃ某ゲームと同じルートを辿ってしまうぅぅ!私は体を掻き毟るなんて嫌だよ…
「わ、私が知りたいよ」
「じゃあ何の話をしていたの!?」
「みんなとは関係ない話だよ…!」
やばいっ!あのセリフが…
「嘘だッ!」
迫力やべぇぇぇ!!やっぱり声優さんは素晴らしいな…ていうか、警備員と話してただけでそんなに怒る?チョー怖いんですけどぉ…
理由も無く怒鳴られた私は、不貞腐れながらも真面目に授業を受けていた。どうやら、しばらく理科は出ないらしい…何故だ?全く見覚え無いが…
「気付けば放課後か…真理亜と遥香に話をしないとな」
この世界が狂ったのは真理亜のせいでもあるからな。ていうかほぼ真理亜のせいだな。
私は戦犯に話を付けるべく、真理亜に話し掛けた。
「おい、お前に話があるんだ」
私の圧倒的強者オーラに一瞬たじろいだが、すぐに声をあげた。
「何かしら?生憎だけど、真理亜は忙しいのよ」
嘘つけ。どうせ達也をストーカーするだけだろう?渚といい、女はどうしてこんなにも、ストーカーをするのだろうか?てっきり私は男が多いものだと思っていたが女も女で多いもんだな…
「ストーカーの準備か?」
どうしてそれを!?と言わんばかりに「うわあああああ」と大きく声を張り上げた。耳にどっしりと来るから大声で叫ぶな。このデコ助が…
「うるさぁぁい!!真理亜どうしたんだ!」
おっと、主人公さんとそのお仲間のお出ましですかい?今のうちに話を着けておこうじゃないか!
「遥香。時雨と真理亜に言いたい事があるんだろう?言いなよ」
遥香は顔色を赤く紅潮させたが、覚悟を決めた様に、小さな声で囁いた。
「うん。…私ね、好きな人が出来たんだ…」
「本当に!?誰?!誰?!」
案の定。真理亜は遥香に自分は信用されて居ないと勘違いし、暴走を起こす。これを阻止するには…真理亜にも好きな人を言わせる。お互いに言えばいいんだ。部外者の私が言ったとしても、意味がない。信用出来る仲間同士が手を取り合って初めて惨劇は回避される。人生はババ抜きのゲームと変わらない。誰かが絶対にジョーカーを持っていて、私と言う、二人目のジョーカーが出て初めてその人は救われる。三人目のジョーカーを作ろうとするのは愚の骨頂に過ぎない。
私は時雨に耳打ちした。真理亜と遥香に作戦を悟られない様にしなければ…
「何かな?かな?」
もう、そのキャラから離れてくれないか?お前は母親もいるし、父親も働いているんだから、違うだろ…
「真理亜に好きな男の事を聞いてくれ。私じゃ役不足だ」
「分かりました。なのです」
キャラをハッキリさせろ…
「真理亜。人に好きな人を聞く前に、まずは、自分の好きな人を教えるべきなのですよ?」
真理亜はドキリとしたが、確かにと思ったのか、正直に白状した。
「そうだね。ごめんなさい。私の好きな人はね、達也なんだ。ずっと前からさ」
「あははは。実はね私も真理亜と同じだよ…お揃いだね」
「遥香…私を信頼してくれたんだ…」
よかった。これで私のゲームはS判定だな。そういえば時雨の好きな人って誰だろう…
私が尋ねる前に真理亜が尋ねた。まるで、仲間同士、隠し事は駄目だよといわんばかりに。
「時雨って誰が好きなの?仲間同士…隠し事は駄目だよね?」
時雨は慌てたが、抵抗は無駄だと気付いたようだ
「私は、…くっ…達也だよ!!最近になって気付いたんだ!私が達也に冷たくしてしまう理由は照れ臭いんだ!!宣言するよ!私は秋山達也を愛している!私は……あ」
時雨の真後ろに達也がいた。真理亜と時雨の未来を変えた事によって周りの人間の未来も変わったのか…
「時雨…お前…」
時雨は普段の冷静な性格からは想像すら出来ない程慌てた。顔を真っ赤にするのを忘れずにね
どうやら、私達は邪魔なのかも知れないね。失恋は辛いよね、真理亜、遥香、成績で勝っていても
こういう所では勝てなかったね。私ね、いいお店知ってるんだ。飲みに行こう。朝まで
「真理亜、遥香。飲みに行こうよ」
「そうだね…」
仲良く二人揃って同じ事を言った。本当の仲良しとはこういう事なのかも知れないね。取り敢えず、第一話 カレイド・ハート 攻略完了かな!
11話に続く…
救出完了キャラ
龍田時雨…生存
紫真理亜…生存
西条遥香…生存
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