第37話 第二章エピローグ
彼女は孤独だった、産まれてまもなく母を亡くし、物心着いた時には流され捨てられていた、そんな彼女が辿り着いたのはまだ花園と言われる前のソウルクレイドルだった。
「お母さんはどこに行ったの?」
「分からない」
「あなたはだーれ?」
「分からない」
彼女の育ての親は異形だった、この地に捨てられた人々の成れ果て、ただ生きるだけの屍に近い存在達だ、食糧を必要としない身体に変化して生き延びる事だけの日々、皆やることも無いので流されて来た子供の面倒を見る。
「私の名前は?」
「分からない」
「なら名前をつけて?」
「ふむ、ならプシュケー《魂》と名ずけよう、皆が魂の形で生きる様に」
「私はプシュケー!」
だが時の流れの中で精神に異常をきたした者は多かった、人間の精神はそこまで永くは持たない様に創られていたから。
「ぐぁぁぁ!」
「どうしたの!?」
「ぐぇぇあああ!」
ねぇ、神様、私が悪い事をしたでしょうか?私はまた孤独になるの?あの人はせめて救ってあげたいよ。
「手が輝いてる?」
彼女の願いは届いた、そして能力が覚醒したのだ。
「『花は魂に浄化を《フラワー・ソウルズ・ピュリファイ》』」
これが花園となった由縁であり、彼女がここに居る理由。
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元の(表の)世界に戻ってきた僕達は皆んなが無事か確認しに行く事にした、ゴードンは元の姿に戻って落ち込んで居たが、しばらくすればあの身体になれるのし我慢すると言っていた。
「ああ!僕余計な事いったぁぁぁ!!」
「え?あの事かい?別に気にする事は無いと思うけど」
「絶対に僕の仲間には言わないでよ!!」
「別に構わないけど」
調子に乗って余計な事を⋯まあゴードンが黙ってくれてるならまあいいか⋯それよりもだ、プシュケーと交わしたあの契約見たいな物だが、どうやらひと月に一回話をしたら大丈夫らしい、話す方法は魂同士が繋がってるので考えれば話せるらしい、随分緩いなと思うがそれだけ生きてきた故の時間感覚なのだろう。
「あれ?メイシアちゃん出掛けてたの?心配したよー!」
「ゴードンも一緒にいたから大丈夫だよ」
「二人で?まあ元気なら良かったよー」
「ちょっと盗賊が居たので倒してきたんだ」
「え!?そうなの!?後でメイシアちゃんゆっくり話しようね?」
あれ?これ僕が話を誤魔化した見たいな流れになってない?後で絶対詰められるパターンだ⋯。
「二人で朝帰りか?まさか⋯」
「オリバーそんな訳ないだろ」
「そうだよな、ふぅ」
「何言ってんのオリバー?爆破するわよ、最近一緒のパーティーだからって緩んでないかしら?」
「ノルマ逃げるぞ!」
「え?ボクも?」
ああ、ようやくいつもの日常に帰ってきた感じだ、安心したら尿意と眠気が⋯。
「トイレ行きたいし疲れたぁ」
「あら、じゃあ一緒に行きましょ!」
女同士って何で一緒にトイレ行きたがるんだろ?謎だな。
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「さて、ここともおさらばだな」
「私は色々買い物出来て楽しかったわ!メイシアちゃんはどうだった?」
「え?タノシカッタヨ」
「だよね〜」
本音は色々あり過ぎて⋯疲れたな、というかもうすぐ生理らしいから不安だ⋯次の場所は適当に抜けた先の場所に行くらしい。
「メイシア!またね!」
「ゴードンもまた」
「二人ともいつの間に仲良くなったんだよ」
「そうね、やっぱりあの件?」
「その話はまた今度で」
花園から次の場所へ、冒険者達は新たなる地を追い求める、船は気のゆくままに、境界を通り過ぎるともうすぐそこだ。
「何かやたら暗くないか?」
森を抜けた先は崖、そして下の方には新たなる⋯。
「あれ無法都市じゃね?」
「え?嘘⋯帰りましょ!」
新たなる?冒険が始まる。
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