第9話 電話に出るわ
以前、このごろ母親に電話をしていないと話したと思う。
反省をして、この1週間ほどの間に2回電話をした。
母親は、相手が家族の場合には「もしもし」と電話に出ず、
「電話に出るわ」と受話器を取る。
これがまあハラたつわけで。
あの言い方。あの声。あのトーン。
そのせいか、今回も2回ともケンカになってしまった。
ふだんから母親と電話をすると8割ケンカになってしまう。
現在、母親は地元の家に一人暮らし。
でも、歩いて3分、車で3分くらいのところに姉夫婦が住んでいる。
ちなみにあと弟が大阪に住んでいて、父親はいない。
この家族関係については、また今度話してみたいところである。
話を母親に戻す。
母親は、現役の雇用延長教員だ。強い。
わたしと母が話すとケンカになる理由。わかっている。
姉弟と比べ、わたしが圧倒的に母親の性格に似ているのだ。
相手が嫌がる言葉とか、嫌がる声のトーンみたいのが
お互いに手に取るようにわかる。
そしてそれを、ついついやってしまうんよな、わざと。
今回はわたしの「お姉えたちと一緒にくらしゃあええがね」で火が付いた。
母親が一人暮らしの方が楽な理由を嫌味たっぷりにクドクドと説明し、
「そんならお前が帰ってくりゃええ。」までがお決まりのパターン。
まあ、わたしも基本ひとりが楽なわけで、「帰らんわ」とやり返して終わる。
つまり、どちらも一人でいることが平気なんですよね。
ケンカと言っても、お互い声を荒げることはない。
「あんたは、わかっとらん」みたいな感じで嫌味を言い合う。
これがほんとに嫌な時間。自分の嫌いな自分を見せられている気がするのだ
ちなみにこういう展開の時、姉は泣き出し、弟はしれっとその場を消える気がする。
わたしと母は相手がマイッタと言うまでやめず、自分からは参らない。
そういえば、父親はどうだったのだろうか。
さすがに、おかあちゃんには聞けない。
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