ルミナとシリウスが神殿から戻ってきたとき、四季宮は緊張に包まれていた。二人の姿を見た瞬間、集まっていた魔法使いたちは息を呑んだ。二人の周りには、春の花と冬の雪が混ざり合う不思議なオーラが漂っていたのだ。

「お二人...本当に融合を果たしたのですね」ガイアスが驚きと喜びの表情で言った。

セリアが駆け寄ってきた。「ルミナ！シリウス様！」彼女の目には複雑な感情が浮かんでいたが、すぐに決意の表情に変わった。「私も...全力でお二人をサポートします」

その時、突如として大地が揺れ始めた。空が暗くなり、遠くから不気味な雷鳴が聞こえてくる。

「来たか...」シリウスが低い声で言った。

ガイアスが叫んだ。「ヴァレンスの軍勢だ！予想よりも早く動き出したようだ」

四季宮の周りに、闇の軍団が押し寄せてくる。その中心に立つのは、漆黒の鎧に身を包んだヴァレンスの姿だった。

「ルミナ、シリウス」ヴァレンスの声が響き渡る。「お前たちの力を感じ取ったぞ。だが、それも無駄なあがきに過ぎん。今こそ、この世界を永遠の闇で覆い尽くす時だ！」

ルミナは震える手を握りしめた。「私たち...戦わなければ」

シリウスが彼女の肩に手を置いた。「恐れるな。お前と私の力があれば、必ず勝てる」

セリアも二人の側に立った。「私も共に戦います。三つの季節の力で、ヴァレンスを倒しましょう」

ガイアスが前に進み出た。「我々も全力で支援する。さあ、行くのだ。世界の運命は、君たちの手に委ねられた」

ルミナは深呼吸をして、決意を固めた。彼女は仲間たちを見渡し、そして空を見上げた。

「みんな...ありがとう。私、絶対に諦めません。この世界を、大切な人たちを守るために...」

シリウスがルミナの手を取った。その瞬間、二人の力が共鳴し、眩い光が広がる。

「行くぞ、ルミナ」

「はい、シリウス」

二人は共に空へ飛び立った。セリアも彼らに続く。三人の姿は、まるで希望の光のように輝いていた。

地上では、四季国の魔法使いたちが闇の軍団と激しい戦いを繰り広げている。そして空中では、ルミナたちとヴァレンスの決戦が始まろうとしていた。

世界の命運を賭けた最後の戦い。その結末は、誰にも分からない。

しかし、ルミナの心には確かな希望があった。仲間たちと共に、きっと勝利できると信じていた。

彼女の胸元で、春の花冠が力強く輝いている...

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