絶対殺しに来る借金取り VS 死にたくないし借金も返したくないバッドボーイズ(長編)

@tetois

第1話 少し未来

「ハァ……ハァ……」


 燃え盛る業火の中……俺と奴は戦った。


 だが、俺はもう身体を動かすのも限界に近い。頼れる仲間も今は生きているかどうかも分からなかった。


 正直言って奴の姿もぶれて見える上に足もガクガク。天候も激しい豪雨になり始め、ザーという音だけが戦場に響く。天ですら俺達を見放し始めたらしい。だが、それでも……それでも!俺は諦めるわけにはいかない!


「もうお前は終わりだ。」


 そう奴は告げる。しかし俺は崩壊しそうな身体を抑えながらこう返した。


「いや…!まだまだこれからだよ……!」


 雨は晴に変わることが無いまま戦いは続いた。

 

 ビルを倒壊させる程のパワー。そのパワーを以て全てを粉砕するまさに闘神とも言える存在だろう。そしてその戦いの神が俺達の命を狩りとろうとしている最中だ。生殺与奪の権は奴が常に握っている。


その後俺は奴の連撃の前に地に伏せてしまった。身体を動かそうとしても動かない。視界が曖昧になり、意識が混濁し始めた。ああ……どうしてこんな事になってしまったのであろうか……時は数日前に遡る。





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