目立ちたい裏ボスは今日も今日とて目立たない~転生陰キャは変わりたい~

悪魔のケチャップ

第1話 EP1 裏ボス転生しました。

目立ちたい、有名になりたい。それは誰もが思うことだと俺は思う。


有名になってちやほやされて、


金も稼いで女どもにキャーキャー言われながらバラ色人生ロードを謳歌する。


なんて夢のあることだろう。


「自分もこんな人生を歩む」と、子供の頃は思っていた。


いや、「いた」ではなく「いま」もそう思っている。


でも実際は……


俺「空影からかげ 星気せいき」は、


そんなバラ色人生ロードとは180度・・・いや540度無縁な人生である「影が薄すぎて存在すら認識されにくい」という道を謳歌している。


いや謳歌はしていない。望んではいない。断じて。


まだまだガキの頃、小学生と中学生の頃はまだ良かったよ。


いくら影が薄いともいえどクラスでは30人程度。


全学級に知れ渡るのは無理でも同じクラスの人間には認識されてた・・・はず。


友達もいる。……彼女はいない。


しかし問題の16歳。


頭はいいのでそこそこ大きい高校に入った。


クラスの人数は70人台。俺を知る友も少なくなった。


そしてこの高校は、人生バラ色ルートを現在進行形で歩む先輩方の巣窟。


無論540度……いや900度無縁な人生を送る俺は数少ない陰キャになるわけで……。


新しい友達も彼女も出来ず、かといって話しかける勇気も……認識されないという土台すらもなっていない状況で、俺のバラ色人生ルートは頓挫しようとしている。


「俺は悪いことをしたのかな?」そう思いながら憂鬱な学校から逃げ腰で……


いや、ちょびっと逃げ腰で帰路に付いている。


俺みたいな陰キャ(とは自分では認めていないが周囲をみたらそっち側かもしれないとちょーと思っている)は帰ってもやることがない。勉強して飯食って寝るだけ。


だと思っているだろう! 違うんだなこれが。(と一人で何考えてんだコイツと思う。)


そう、ゲーム! RPGだ!


俺がはまってるのは「ボイドログ」というゲームで様々な謎があり奥深い物語が特徴だ。


現代風(よりも一世代前くらい?)の町並みに貴族の学園、はたまたフィールドに出ると古風な景色が広がる。


異様な雰囲気だが妙にマッチしている。


メインストーリーの他に特定の条件を満たすと現れる裏ボスもおり、まだまだ未知が多い。


マニアックで攻略者が少ないだけかもしれないが。まあ俺はこのゲームが好きで何時間もプレイし古参勢とも言える域に達しているのだ。


まあこんなマニアックゲーをやってる時点で陰キャ路線を突っ走っていってるかもしれないがそんなことは考えない。


それこそバラ色人生ルートへの道だ。たぶん。先輩方はなんも考えてないと思う。


そんなことを考えながら角を曲がる。


すると角から飛び出してきた何かにぶつかってしまった。


……これは漫画によくある運命の出会いではなかろうか! 


そう期待して顔をあげるがその何かを見たとたんに顔を下げる。


ぶつかった何かは木刀みたいな所謂リーゼントヘアーをしているいかにも田舎の不良的なやつだった。




「ああん。なんだテメー。どこにガンつけとんじゃワレ」




最悪だ。ああもう最悪だぁ。ゲームが遠のいていくのを嘆きながら答える。




「すみません。前をよく見ていませんでした」




・・・。この服装。近くの低偏差値で有名な高校の制服だ。その高校はお金がないのに伊達に制服があることで有名で周囲に迷惑をかけることを分かりやすくしているんだろうと言われてる。嫌味だけど。




「へっ。・・・。その服装あの高校の制服かぁ?」




どうやら相手もこちらの身なりを見ていたようだ。・・・まあこの先の展開は読めているよ・・・。




「頭いい高校ってことは学費も相当。へへへ。あんちゃん。お願いがあってなぁ。なあに簡単だ。ちょと




ばかし俺様は金欠でよぉ。だからちょーとちょーと金貸してくんね?」




ほーらきた。欲望丸出し。逆にすがすがしいね。しっかし頭の悪いこと悪いこと。ちょーとばかしやらちょーとやら、それで人を騙せるとでも?さすが人生不良ルートを歩む方々だ。




「すみません。お金、もってないんですよ。」




こちらは下手にでる。




「ああ。俺様達から金を値切ろうってかぁ?」




ああだめだ。やる気だ、取り巻きに指示を出してる。ていうかいつから俺は金を出すことが確定したんだ?




「すみません。お引き取りください。」




少し高圧的に出る。これでどうだ?ただでは行かないと思うだろぉっぉ。




「ごちゃごちゃうるせえ」




取り巻きのテレフォンパンチ。俺の顔にクリーンヒットした。……普通に痛い……てかめっちゃ痛い。




「俺たちに逆らうからこうなるんだよッ」




テレフォンキックともいうべきキックがみぞおちに決まる。俺はたまらず嗚咽しうずくまる。ああ痛い。身体を鍛えておくべきだった。今年最大の後悔だ。




「へへへ。まあここでやるのも野暮だ。裏いくぞ」




裏路地に連れ込む気か。やばいな。……かくなる上は……。




「さあさっさとついてこい。……ってうお。逃げんなぁ」




逃げる。今を生きる事が大事だ。しっかしなぜこんな羽目に……。


なんでこんなにツイてないんだろうな。


もっと俺に運があれば、こんなことにはならなかった。


いやもっと運があれば友達もたくさんできて、彼女も出来てるはずだ。


バラ色人生ルートだって歩めたはずだ。




「なんで……こう……なるんだよ……」




全力疾走してたどり着いたのは公園だ。陽キャどもがうじゃうじゃ湧く公園には行きたくなかったが……。


まあ、いまはとても疲れている。素直に休もう。


そういって俺は座れるベンチを探してゆっくり歩く。


……どのベンチもカップルどもがいちゃいちゃしながら座っている。俺の席は無いんか。




「あれ?空影君。どうしたの?」




そういって話しかけて来たのは同じクラスで昔からの友達である。渡辺さん。「渡辺 蒼」である。とても美人でクラスの優等生的な存在だ。




「ああ。いま走って疲れたからベンチを探してるんだ」


「そう。なら、隣座る?」




いいのか?まあ本人がそう言ってるし座るか。




「じゃあ。お言葉に甘えて」


「うんうん。甘えて甘えて」




ベンチに「ドサッ」と腰掛ける。風が心地よい。さっきまですさんでいた心が戻るようだ。




「空影君って、影が薄いよね」




なんだ急に。傷つくな。




「それがどうした。俺はこれからバラ色人生ルートを歩む男だぞ?」


「いや。そんなこといってるとそんな人生おとずれないよ?実際彼女いないでしょ?」


「うぐ。そうだが・・・」


「へぇ。そうなんだ。空影君て、イケメンなのに彼女いないんだ」


「うるさい」


「でもよかった」


「?。嫌味か。お前もモテないから?」


「私はモテてます。はあ。もう行こ。」




わからん奴だが、さっさと家に帰りたいのも事実。行くか。


そういってくだらないことをいいながら生きていく。これが俺の人生かもな。


公園を渡辺さんと話しながら出ていく。


もちろん不良対策は考えてます。


渡辺さんは少し前をこちらを向きながら歩いてついてきてくれている。


交差点に差し掛かり、渡辺さんは先に横断歩道を歩いていく。俺も続いて歩いていく……




「おらおらおら。ひき殺すぞお」


「先輩乗り出さないでって、うわあ。ちょっと止まらないぃぃぃ」




さっきの不良が乗り出してしまい暴走するバイク。


どうやらバイクで追いついて絶望を与えるそんな作戦で逃がしたらしい。


そんなんありかよ。滅茶苦茶だな。


まあ、避けられ……


進行方向にいる渡辺さんを見た。動けないらしい。


まずい、このままじゃ。目の前で彼女が轢かれてしまう。


そう考えると身体が動いた。


脳が考えるより先に。


今できる最大のジャンプ。


渡辺さんをつき飛ばし、そして。




ゴリッ。




あり得ない速度の鉄の塊が俺の横腹にあたり鈍い音を立てる。


そのまま後方につき飛ばされ転がる。


痛いとは感じない。


脳から放出されたアドレナリンのおかげで痛みを感じないようだ。


でも……少なくとも……


俺の命が砂時計の砂のように零れ落ちるのを感じる。


死の気配が近づく。


ガンガン鳴り響く心臓の音が損なわれだんだんと世界に音と色が無くなって行くのを感じる。


痛みが片方の脳を焼き、思考がおぼつかなくなる。


これが死ぬってことか。


はは。案外、簡単にくるもんだ……な。


バラ色人生ルートとは程遠い人生だった。何も為せなかった。




「空影君……空影君………空………影……く……ん……………星気……………く」




はは。まあ、守れたからいいか。


こんなときなんていうのか……。


まあ、




「願うならば来世でな」




最後までかっこつけてやるぜ。



暗く暗く。落ちて行くような感覚。


どこまでも暗闇が広がっている。


何も無いところに落ちそのまま永劫の眠りにつくのかと思うと怖くなってくる。


しかしどうにもならない。抗うことすらできない。それが”死”だ。


……突如として永遠の暗闇は晴れていく。


まぶしく柔らかい光が満ちる。


眠気が突然として晴れ、上昇感を感じ始めた。


死ぬってこんなことなのか? 


なんかとても忙しいな。まさか起き上がれたり? 


そんなことないだろうとは思いつつ力を入れてみると。




「よいしょ。って起き上がれる。なんだ今までの感覚は。なんの意味があったんだ」




虚無に落ちる感覚から一変、どこまでも白い空間。


何もなく無限に広がっている空間にたどり着いたようだ。




「なんだここ。天国か? それとも地獄ってもんなのか? ……このセリフ誰か言ってた気がする」


あるゲームを思い出しながら苦笑いを浮かべる。


同時にこんな状況でもゲームの事とはと呆れる。


……ここはどこなんだろうな。




「やあ。無駄死に君。元気そうで何よりだね」




突如として背後から声が聞こえた。


幼い少年のような声。


しかし言ってることが気がかりだなぁ。




「無駄死にとは失礼な。渡辺さんを助けたんだぞ」




初見の人に失礼だと思いながらも白髪の少年に言い返す。ホント誰だ?コイツ。




「いやいや無駄死にだよ。大体あの子は死ななかったし」


「どういうことだ」




どうやら事情に明るい人?(人なのかは不明)らしい。




「ふふ。申し遅れたね。僕は魂の神。人の子は僕のことをカーネーションという。よろしく」




やっぱ人じゃないか。なら。




「やっぱ俺は死んだのか・・・」


「そうだね。無駄死に君。君は分かってたはずだけど」




こんな会話出来るなら普通はそう思わないだろ。




「それもそうだね」


「・・・。思考が読める・・・のか?」


「そうだね。僕、神だから」




そういうことですか。




「そゆこと。そゆこと。で話を戻すけど君、無駄死になんだ」


「どういうことだ(二回目)」




詳しく話を聞くと、俺がかばわなくても、先輩不良が飛び降りバイクを抑え誰も死なない予定だったらしい。しかし渡辺さんの足は間に合わず轢かれ歩けなくなる。その苦しみから俺を極端に「助けてくれなかった」と嫌うようになり友達が居なくなるそんな運命だったらしい。




「君。地球の神に随分嫌われてたみたいだし。君の心をズタボロにする作戦だったらしいよ。」




俺、神に嫌われるようなことしたかな?でも一番聞きたいことは・・・。




「神がそんなことしていいのか?」


「そりゃもちろん・・・『駄目さ』」


「おうぅ」




急に雰囲気がかわったな。神の威厳というか重圧というか。




「第一、神が私情を挟んで運命を曲げる事すら問題だし、なおかつ人の子の命を奪うようなことはあってはならない」


「そうなのか。まあここにいる理由はちょっとわかった気がする」




神のミスで異世界転生。


異世界系にはよくある展開だ。まあ、神の私怨で殺されたんだけど。




「そういうこと。まあ地球にもう一度転生させるのは野暮だし僕の世界に来てもらうことになった」




ほう。ということは。異世界系で間違いないな。よくある俺TUEEEE系か?それともスローライフ?ゲーム転生系?




「正解!」




・・・。何が?




「ゲーム転生テンプレだよー」




ほう。ということは、俺がプレイしている青春異世界ラブコメ系の世界ということかッ!




「君でいう「ボイドログ」の世界だね」




……………………………………………………………………………………………

そっち? ていうかあの広い未知の世界? まあ……知識はあるしいけるか?




「ボイドログなんてマニアゲーな世界存在するの?」


「君で言う「ボイドログ」っていう平行世界が存在するんだ。実際、あのゲームの広がりは無限だろう?」




確かにそうだ。ゲームにしては不自然なリアリティというか、現実臭さというような行動の責任みたいなのがある。




「その平行世界を偶然感知できたこっちの人の子が微力ながら私たちの協力で作り上げたゲームで、私たちにとってあれはシュミレーターとして世界の行く末をシュミレートする目的があったんだ」




なるほど。あれは神々にとっては未来を予測するためのものだった。




「正直いうとあの世界は停滞してしまい破滅の危機にある。ある男が世界をより良き物とするシステムを破壊したから。そのせいで・・・・。これ以上は行ってからのお楽しみだ」




気になるな。とても気になる。破滅する世界に行くのにこの仕打ちはあんまりだと思う。




「破滅といっても君が人として生きてる間は大丈夫。まあ今の地球みたいな状態といえばわかるかな?」




なるほど(二回目)。これ以上停滞すると資源が無くなるってことか。


……俺のいく意味なくない?




「言ったろ。その言葉の答えは行ってからのお楽しみだ。それより楽しい話をしよう。君に授けるチ―」


「チートもらえるのか!」


「おちついて。おちついて」




おっと興奮してしまった。まあ仕方ないだろう。チートとはロマンなのだから。




「で。なにがいい?」




そ・・・そんな急にあっさり聞かれても・・・。そうだなぁ・・・。




「ごにょごにょごにょ」


「なるほど。でもいいのかい?僕なら人生バラ色ルートにすることもできるよ?」


「それは自分でかなえるさ。それを達成できる最低限の基本が欲しい。それだけでいいんだ」


「そう。なら大サービス。君がそれをかなえることが確定でできるような転生体にしてあげる」




そうだな。それがいいのかもしれない。でもそれは・・・。




「余計なお世」


「まあそれを叶えるのは茨の道・・・。いや修羅の道だけどね。諦めなければ確定さ」




おい。まて。聞き捨てなら・・・・。




「んじゃがんばってね。幸運を祈る。Best of luck.viel Glück.मैं मर सकता हूँ. ☆転☆生☆」




まてええええええええええええええええええええええええええええ。



目が回る。身体が悲鳴をあげている。でもあの奈落に落ちていくような絶望感はない。ジェットコースターに乗ってるような感じだ。まあジェットコースターにのったことは一度しかないけど。家族と一回行ったきりだ。父親は小学6年で他界。母親は蒸発。中学時代を支えてくれた祖父母も今年亡くなった。俺はなんにも気にしなかった。気に出来なかった。その頃の俺は狂信者だった。目立って有名になって一人になった家族を支えてやる。自分に出来ると信じていた。過信していた、でも意味は無かった。無いことに気づいたのはだいぶ後、取り返しのつかない所だった。


もう今世ではこんなことにはならない。させない。変わってやる。そして今度こそは、




「有名になって目立ってやる!」







目を開けるとまばゆい光が目に差し込んできた。たまらず目を瞑り、そしてもう一回開ける。


知らない天井。知らない匂い。起き上がるとそこには知らない世界が広がっていた。


日本ではないよな。……日本でもないのに黄色系の黒髪の人がいたら違和感があるかなぁ?


ボイドログの世界では色髪が多く黒髪は稀有だったし。


もしかして目立つのでは?


黒髪の剣士とかよばれたり?


顔立ちもファンタジー系が多い世界では……


鏡を見て驚いた。そこには薄紫の長髪。ファンタジー系の顔立ちの超美少年がいた。




「まじかよ。って身長もちょっと違うな」




声も顔も身長も髪の長さもいろいろ変わっているようだ。それよりも大事なことは…………


ッ! ついてる(意味深)。


よかったぁぁぁ。


これでモテモテ男になれる。


ていうかこの世界のイケメンの基準ってなんだろうな。




「まあいい。まずは貰ったチート様の確認だ。・・・。よしいくぞ。「アイテムボックス・オープン!」」




・・・・。何も起きない。あれぇ。




「開け!開けごま!インベントリオープン!」




突然ダイアボックスが開いた。どうやら「インベントリ」らしい。・・・しょうもな。まあ、いっぱい収納出来そうだ。まだ空っぽだけど。あとは・・・。




「鑑定」




《机 木の机 耐久Lv5 硬い木を加工した一品。机としては高性能。硬いが食用可。》


ほう。詳しい情報が出るんだな。これはあれか。レアスキルというやつなのか。目立ってしまうのか!


・・・ん。食用可?机が?うーんやっぱ当てになんないような気が・・・。まあいい。次は自分のステータスの確認だ。・・・よしいくぞ。




「ステータスオープン」




《名ユリアル・フォン・オルバン( level1)


 LV10(‐)EXP -


 種族 人間(特殊)


 所属 黒狼の学級


 称号 なし


 加護 暗黒神の加護 魂神の加護


 ステータス


 HP50(16000)ST80(1000)MP30(infinity)STR70(6000)VIT10(1000)INT100(8000)RES100(8000)DEX120(10000)AGI160(10000)


スキル


剣術LV5(MAX)魔術LV1(MAX)盾術LV3(4)盗賊LV1(MAX)(義賊LVMAX)弱耐性(ボス耐性)


アーツ 痛恨の一撃》




「なんかいろいろ突っ込みどころあるなあ」




このキャラはおそらく学園黒狼クラス所属のかませ犬の一人だ。


「ボイドログ」のストーリーは学園生活である。


入学式に学級を決め親交を深めながら無数のボスに挑む。


乙女ゲーじゃんと俺も最初に思ったが、アクション要素が多々目立つ。


特殊な条件を満たすと様々なボスが登場するし戦闘はコツがいる。


戦闘ゲーである。


話を戻すとこのキャラ、


「ユリアス」は最初に主人公が戦うガキ大将の取り巻きで、高いスピードと回避率が特徴で耐久が紙の雑魚だ。周囲の平均HPは100くらいだがこいつは半分の50。


極端すぎることで最弱ともいわれているが、初心者にとってあの素早さはとても当て辛く、フィールドアクション戦闘に慣れさせる練習台といわれている。


そして右の()。


これは隠しステータスだろう。数値とスキルからみてボスステータス。そしてラスボス以上のステータス。


おそらく裏ボスだろう。


これは新発見のボスだ。どんな条件で戦うかわからない、つまり・・・。




「発見されてない、目立たないボスってことか。」



でもステータスは高いから強さで目立てるということ。


まあ神の言うほど茨の道じゃない。か……?




「まっ、前途多難だが、やっていけるだろう。」




この身体の記憶も少し残っているので、勉強は困らないだろう。

歴史はほぼ完全に覚えてる……


かもな。


貴族の学校って、

だいたい交流の場がメイン要素で中身が家庭教師で程足りることが多いのが普通。


つまりやれないことはない。


……ステータス確認で時間が過ぎていたようだ。


目覚めたのは昼頃だし、もう夜か。


腹は……減ってない。まあ、あしたに備えて早く寝よう。


俺は期待に胸を膨らませ眠りについた。


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