第9話 倒せる敵はゼロ
「お疲れ様でした。では、騎士カードの提出をお願いします。」
騎士カード?なんだそれ?俺は騎士カードというものがどんな物かわからず、アシリアに聞いてみた。
「騎士カードというのは義勇騎士に立候補した時にもらえる、自分のランクを表示するカードですよ。そのカードに今さっき撃退した反逆者の数が表示されるので受付に出してください」
なるほど、この世界にはそんなにも便利なものが存在するのか。俺は受付の人に騎士カードを提示した。
「撃退した反逆者の数は15名ですね。なので報酬は15000モルスとなります」
15000モルス、かなりの量を貰えたなアシリアはどうだったんだろう?
「私ですか?私は…0…です…」
0?1人も倒していないのか?ま、まぁなんか理由があるのだろう。
「だってしょうがないじゃないですか!私は整地するか回復させるかしか魔法が使えないんですよ!」
確かに思い返してみれば、あの時見せてくれたアシリアの魔法はどれも支援魔法や整地のできる魔法だけだったな…
「まぁ大丈夫だ、アシリアの支援魔法のおかげで俺も倒すことができたんだ、この報酬は半分にしよう」
こんなところでなかまを失うわけにはいかない、アシリアと一緒にうまい飯でも食べにいこう。
「アシリア?この後あいてるか?よかったら一緒にご飯にでもいかないか?」
アシリアはさっき叫んだのがよほど恥ずかしかったのか小さく頷いて一緒に教会をでた。
「なぁアシリア?ここらにおすすめのお店とかないか?」
俺が問いかけるとアシリアは数秒悩み、ここから少し離れたところに美味しいお店があるらしい。
「じゃあそこにしよう!」
俺たちは店へと駆け足で向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます