12月12日 動機づけの話

 今朝8時、パズドラを起動しました。

ガンホー「クリスマスイベントガチャ出します」

俺「パズドラやる理由できたわ(石貯め)」

 昨日あんなことを書いたそばから早速やる理由を作ってくるとは思ってなかったです。


 にしても寒いですね。

 羽毛布団と厚手のパジャマでも対抗し切れるか危うかったので、この先もっと冷え込んだ時のために出し惜しんでた裏起毛のもっこもこのやつを引っ張り出しました。夜な夜なスプラ3でガチマ走ったり、推しVの生配信見てて寝る時間遅くなってるのが原因なんですけどね。まあ、某HLの羊とか最近見つけた新人ひよこちゃんが可愛すぎて見るのやめらんねえし、推しを応援する気持ちは如何なる私情にも勝るからしゃーないしゃーない(いやだめだろ)


 話は変わりますが、みなさんは装備品によってキャラの見た目が変わるゲームにおいて、外見と性能、どちらを優先していますか?

 俺は基本的に外見を優先してはいますが、最低限欲しい性能が伴わない場合や、他の装備品の性能と噛み合わない場合は、やむを得ず切り捨てることも多いです。

 何で急にこんな話をしたかと言うと、似たような考え方は小説をはじめとする、ゲームやアニメ、YouTube動画など、コンテンツ作成にも当てはまるのではないかと思ったからです。発端は12月6日に連載を開始した新作『伝承変身英雄譚・イジンバサラー』です。イジンバサラーを書き始めてから数日が経った頃、自分の作品が筆が進む作品と進まない作品で明確に二分化されたような気がしました。その原因について考えた末に辿り着いた考察が、この外見か性能かという考え方でした。

 はっきり言うと、コンテンツ作成における性能と外見はそれぞれ、内発的動機づけと外発的動機づけに該当します(※売れるコンテンツを「数字を取る力があるコンテンツ」と捉えている方の場合は、対応するものは逆になると思います)

 そもそも内発的動機づけと外発的動機づけとは何か。人間が取るほぼ全ての行動の理由は、欲求を満たす(※承認欲求はグレーゾーンとして除外されるものとする)ための行動か、評価や報酬を得るための行動かで二分化することができます。執筆に当てはめると、「書きたいから書く」のが内発的動機づけ、「書籍を売ってお金が欲しいから書く」のが外発的動機づけによる執筆となります。

 この二つの動機づけと自分の小説の筆の進み方の違いの関係を裏付ける実験が、1971年、米ロチェスター大学の心理学者、エドワード・デシによって行われています。

 その実験では大学生たちに、実験に協力してもらう形で、一時期アメリカで大流行していたソマパズルというものをやらせたのですが、この時大学生たちは、ソマパズルを一問正解する度に一ドルの賞金が与えられるものと、一切の報酬を伴わない単なるボランティアとしてソマパズルを行うものの二つのグループに分けられていました。もちろん、本人たちはそのことは知りません。二つのグループにそれぞれ別室でしばらくソマパズルをやらせた後、監督官が大学生たちに、しばらく離席すること、戻って来るまでの間は自由時間とすることを伝えて部屋を出ます。部屋を出た監督官が向かうのは隣の部屋。実は、大学生たちがいる部屋にはマジックミラーがあり、監督官は隣の部屋からマジックミラーを通して、自由時間中の大学生たちの行動を観察することができます。ちなみに、いずれの部屋の中にも、雑誌や漫画本があります。

 この時、この二つのグループの間で、自由時間にもソマパズルを続けた大学生の数に明確な差が現れたのですが、その数がより多かったのはどちらのグループだと思いますか?

 実はこれ、報酬なしグループの方がパズルを続けた大学生が多かったんです。

 このソマパズルは、ルービックキューブのように、単純ながらもやり出すと段々面白くなってくるタイプのものです。ルービックキューブをやったことがある方なら、このような中毒性のある玩具は「やってて面白いから」という理由一つで自然とやる気が湧いて来るという意見に共感できると思います。ルービックキューブで遊んだことがない方や、いまいち共感できない方のために言い換えると、一人の人間がマイクラにハマるプロセスそのものです。

 つまり、報酬なしグループの大学生はソマパズルの純粋な面白さやパズルが解けた時の達成感にハマり、それらの内発的動機づけによりモチベーションが維持されていたため、自由時間もパズルを続けようと思えたのです。一方、報酬が支払われたグループの大学生は「問題を解くとお金がもらえるから」という外発的動機づけによってモチベーションが維持されていたため、監督官が離席した途端にやる気を失ってしまったため、他のことをしたわけです。

 一見すると、楽しいことをしてお金ももらえる報酬ありグループの方が、当然やる気も高かったように思えますが、なぜこのような結果が現れたのでしょうか?

 この実験を行ったエドワード氏や、監督官を務めた研究員たちの考察に基づくと「報酬に対する強い誘惑により、報酬ありグループの大学生たちの内発的動機づけが阻害されてしまったため、報酬を支払う監督官の離席によって外発的動機づけが失われ、ソマパズルに対するやる気も消失してしまったのではないか」と考えられるそうです。

 ここで、自分の作品が二分化された原因の話に戻ります。

 まあ、これ以上小難しいことを書き連ねるのは忍びないし、自分でも正直しんどいのでささっと終わらせると、初めからウケ狙いで書き始めた作品や、早い段階から予想以上のPVやフォロー、応援を得ている作品が筆が進まなくなった作品で、それに当てはまらない『イジンバサラー』が筆が進んでいる作品ですね。

 特に『勉強も運動もそこそこな俺が、異世界で片想い中の女の子にスキルレベル上げに協力させられる話』については、とんでもない早さで爆増したPV数を見て、ただ単純に、自分が書きたい話を書いているだけではいけないような気がして、「見てくれる人たちの期待に応えられて、それでいて続きを書こうと思える作品にしなくては」という気持ちが湧いてきて、書いた文章を見て「これでいいのか?」と頭を悩ませることが増え、何だか心から書きたいと思えなくなってしまって、以前のように筆が進まなくなってしまったという感じです。


 あ! 結構暗く見える話になってるけど安心してください、続きを書くことから逃げるつもりはないんで!

 まあ、あともう少しだけイジンバサラーに力を注いで、それが終わったら気合い入れてしっかり向き合っていくつもりなんで、それまで待っていてください!


 さて、小難しい話書いて疲れたし、今回はここまで!




 ……え、「何か忘れてないか?」って? まあ、大丈夫でしょ!


※『Ghost Game』も何とか時間作って頑張るつもりです。

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