奴隷ハーレムでイチャイチャ生活を目指す話

功刀

第1話:エルフと獣人

 俺の目の前には2人の奴隷が居る。2人とも女の子だ。

 片方はエルフで、もう片方は獣人だ。


 この2人は俺が奴隷商人から買ってきた子だ。

 しかし最初はかなり悲惨な姿で見ているだけで心が痛む状態だった。


 エルフの方は体の半分が火傷を負っていて、足も折れていてまともに歩く事すらできない状態だった。

 初めて見た時からボロボロで生気を感じないほどにグッタリとしてた。


 獣人の方も酷かった。

 獣人特有のケモ耳も片方が無くなっていて、片目も潰されていた。さらに右手が欠損していて、足も潰されていたようで酷い状態だった。

 やはりこちらも生気を感じられないほどに反応が薄かった。


 奴隷商人曰く、ほぼ捨て値の奴隷だが一応は価値があるらしい。どんな使い道があるのかは想像したくはない。奴隷商人もそこらへんはごまかして話していたからな。

 だが俺は違う。


 俺はこの2人を治す手段があるからだ。


 俺には特別なスキル〝神の祝福〟というのが使える。

 このスキルはあらゆるケガや病気を治せるというとんでもない効果があるのだ。

 もちろん欠損した部分や潰れた目すらも完璧に治せる。

 まさしくチート級のスキルと言えるだろう。


 だからこそ俺はあえて捨て値同然の奴隷を狙ったのだ。

 安く手に入るというのもあるが、なによりかなり悲惨な状態で見ていられなかったしな。


 このスキルを使い、女の奴隷達を集めてハーレムを作る! それが俺の夢だ!


 下心満載で何が悪い?

 男ならこの気持ちが分かるはず。誰もが一度はハーレム気分を味わいたいと思ったはずだ。

 だからこそ俺もこのスキルを使って奴隷を集めようとしたわけだ。


 そして買ったのがこの2人だ。


「「………………」」


 既に2人にはスキルを使って治療済みである。

 しかし何が起きたのか分からないのか、自分の体を調べたり周囲を見回したりしていた。

 そんな2人の前に近づいて話しかける。


「おっ気付いたかな? これからは俺がお前らの主人となる。体は既に完治しているはずだ。俺が治したからな」

「…………! ほ、本当に……君が治してくれたの……?」

「うん。俺のスキルで治したよ。どんなケガや病気も治せるからね」


 2人は驚いた様子で自分の体を触っていった。


「す、すごい……あんな大怪我してたのに全部治ってる……」

「信じられねぇ……千切れた耳まで元通りになってやがる……」


 どちらも自力で立つこともできないほどに酷い状態だったからな。そんな状態から完治しせいか、2人とも信じられないような表情で体中を確認していた。


「えっと……その……あ、ありがとう。もうあのまま死んじゃうかと思ってから……正直まだ信じられないというか……」


 最初に喋り出したのはエルフの方だった。


「特に問題ないようならよかった。でもこのスキルはなるべく人には話さないでほしいんだ」

「わ、分かりました!」

「あ、ああ。アタシも絶対教えたりしないと誓うよ」


 俺のスキルはまさにチート級のとんでもスキルらしいからな。だからなるべく人には教えないようにしている。


「とりえあずもう動けるはずだよ。そういえば名前はあるのか?」

「あ、はい。ボクはセシリアといいます……」

「アタシは……リリアーヌだ」


 なるほど。エルフのほうはセシリア。獣人のほうはリリアーヌか。


「これからは俺の奴隷として扱うけど、別に乱暴に扱ったりしないから安心して。やりたい事があるなら何でも言って。なるべく希望は叶えることにするから」

「ほ、本当……!?」

「うん。だから何でも言ってね。遠慮しなくてもいいからね」


 俺はただこの子たちとイチャイチャしながら平和に過ごせればいいんだ。だからこそあまり束縛するようなことはしたくはない。

 今はまだ警戒しているだろうけど、きっとこの子たちもそのうち心を開いてくれるはずだ。


「それなら……1ついいですか……?」

「ん? さっそくかセシリアからか。何でも言って」


 そう。俺は奴隷この調子で奴隷ハーレムを作るんだ。


「それなら……えっと……」


 言い辛そうにモジモジするセシリア。

 こうして見るとなかなか可愛いじゃないか。エルフってみんなこんな美人なのかな。


「どうして? 言ってみろって」

「それじゃあ……」


 まさかいきなりか?

 いきなり心を開いてくれるようになったのか!?


 これは幸先がいい。


 これからもずっとこの子たちと一緒に――



「………………オーガ族を皆殺しにするのを手伝ってください!」

「ああいいぞ…………うん?」


 今この子なんて言った?

 すっげぇ物騒なこと言ったような……?

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