第3話 世界

xxxx年3月X日


どこか遠くの国で人が凍り弾ける、謎の現象が見つかったらしい、人が凍る?頑張れば凍らせることもできるだろうが、そうそう無い、ましてや爆けるなんてもっと無い、そんな都市伝説より、今日は俺の弟の誕生日、happy birthday‼︎プレゼントはあいつもでかくなったし現金を渡した、



xxxx年3月X日

色々な場所で例の現象が起こっているらしい、信じたくは無いが本当にあるらしい、終末でもきたのかな〜な訳ないか、



xxxx年4月X日

最近物価が高くなった、肉も野菜も全てが高くなりやがる、輸入先の国が大変なことになっているらしい、俺はといえば、生活も落ち着き、職場にも馴染めたと思う、とりあえずこれ以上物価が上がらなければいいが。



xxxx年4月X日

マスコミでも凍る現象の映像を流してばっかだ、聞いた話じゃ原因はウィルスらしい、体液を通して感染する奴、ウィルスで人が凍るなんてあるのか?



xxxx年4月X日

この国でも感染者が確認された、海外にいた奴がニュースを聞いて、飛んで帰ってきたらしい、そいつが帰国三日後寝室で凍っているのが見つかったらしい、軍も出動して、遺体弾けて、ひどいことになってる、もうダメかも


xxxx年4月X日

もおこの国もダメだ、弾け飛んだ奴の体液が下水に流れて、河の下流の街が機能不全になった、ああ、


xxxx年4月X日

最初におかしいと気づけたのはいつだっただろうか、人が凍ると聞いた時か、ニュースを見た時か?輸入物が入ってこなくなった時か、身近に感じ始めたその時点でもう遅すぎたのだ、自分たちは慢心していたのかもしれない、空を飛び、海を埋め、地を開発する、生物を作り出し、自然を保護すると嘯く、まさしく神の様に世界を作り変えていたと言っていいだろう、滅ぶとしても、手を尽くし、何世代か掛けて抵抗してから滅ぶのだろうと、しかし現実はどうだ?未知のウィルスに抵抗もできず、たった一ヶ月程度でこのザマだ、俺の家族は凍っちまった、嫌だなぁ、凍りたくない、爆ぜたくない、死にたくない……

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