復刻版2「センチMENTALミーティング!《下》」~さらなる一致団結の会議録~

林音生(はやしねお)

復刻版2 まえがき

 本作は、前作「センチMENTALミーティング!《上》」~心優しき者たちによる一致団結の会議録~》の続編である。ほぼ同じキャラ構成による、その後の話である。

 本作では、「ミーティング」という形式は踏襲(とうしゅう)しつつも、内容的には「ミーティング」の枠を超えているものが多い。イタリア遠征に始まり、最後は林音生のプレ・ウェディングパーティと、あくまで「ミーティング」という形式を借りた大イベントを描いたものが多い。執筆当時の著者としては、「ミーティング」というものの究極が、こういう形にまで発展すればよいのに、という願望を込めて描いたのだと思う。

 執筆当時の著者の願望という意味では、林音生の女性観・女性願望も面白い。これは、著者が直前にとあるカフェで勤務していて、若い女の子たちとともに働いた経験が大きいと思うが、その子たちと同じ年齢くらいの女性を選び、またのちの話に出てくるが、奥さんとなった暁(あかつき)には、手玉に取られたいという、ちょっと変態な願望を無意識に描いている。

 あれからだいぶ年老いた今となっては、そこまでの願望はほとんどないが、当時はそれだけそのカフェでの経験がものすごく大きく、衝撃的だったということだと思う。

 話を「ミーティング」に戻すが、僕は「ミーティング」のキーワードは「一致団結」だと考えている。そして、そのために、林音生というカリスマ的存在を設定し、彼を中心に1つになるというスタイルを描いた。いわば「中心帰一」の概念も大事だということである。確固とした「中心」がなければ一致団結は難しい。バラバラになるだけである。

 既存の団体も、これから「ミーティング」を重ねていく団体も、この2つのキーワードを胸に留めて「ミーティング」を繰り広げていっていただけたら幸いである。そして、その目的が「理解啓発活動」であるならば、なおさら「一致団結」して、世の中のために尽力してほしい。それらのことを願って、僕はこの作品を上梓(じょうし)する。


 令和7年1月1日

 林音生

  

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る